運動の対象年齢考察

子供がボールを投げることができるのは何歳から?~幼児期の運動発達~

公開日:2019年2月23日


 
 

ボールを投げることができるのは何歳から?

子供がボールを投げることができるのは何歳からでしょう?

どんなボールか。
ボールの重さや大きさにもよるでしょうが、その子が扱える常識的な範囲のボールであると仮定して、

ボールを投げることはおおおむね1歳半頃からできはじめます。

 
 
 

ボールを投げることと子供の発達

「上投げ」「下投げ」といった類いの言葉があるように、ボールの投げ方は様々ですね。

一般に「ボールを投げる」とは、
腕を肩より高い位置にあげてボールを投げる、
いわゆる「オーバーハンド」を想定します。

子供の正常発達の過程を知る検査の1つとして、
KIDS乳幼児発達スケール
というものがあります。

子供の発達を言語や運動、生活やコミュニケーションなど分野ごとに幅広く見ることができる検査の1つです。

上記によると、
オーバーハンドでボールを投げる動作は
1歳6カ月相当の発達であることがわかります。

 
 
 

子供がボールを投げることができるようになるには?

ボールを投げるには手だけでなく足でバランスを取る必要がありますね。

ボールを投げる動作は体全体で行う運動です。

例えば1歳半頃になると子供は走れるくらいのバランス感覚が身についてきます。

「走る」という行為は大きな動作ですね。

反対に細かい細かい動作では
1歳半頃になると多少はこぼすかもしれませんが
コップからコップに水を移すような動作ができはじめます。

もちろん、これらができないとボールを投げることができないというわけではありません。

しかし特定の事柄だけに固執しないで、
その子の運動を幅広く促してあげることは大切です。

ボールを投げることにまだ興味がないときは、
別の興味のあるものから取り組むといいでしょう。

バランスをみながら、
子供の興味のある側面から取り組み、
自然なかたち・楽しいかたちで子供の発達を促すのは大切なことです。

 
 
 

おわりに

ボールは子供の遊び道具として重宝しますよね。

ただ、ボールはあちこち転がるので
狭いスペースやベランダでは使いにくい面もあります。

広い公園ならいいいですが、
ちょっと庭やベランダで子供と遊ぼうかなというときボールは不便です。

うっかりご近所さんの庭に飛んでいったら気まずいですよね。

狭いスペースで子供を運動させたい場合、
1~2歳頃は「ボール投げ」より「ボール拾い」のほうが行いやすいかもしれません。

1~2歳頃はまだ体全体のバランスが不十分です。

そのため
しゃがむ→立つ
立つ→しゃがむ
といった姿勢を変える運動も有意義です。

このしゃがむ⇔立つの動作の際に、
尻もちをつかずにうまくできるかが練習になります。

ボールをコロコロ転がしてあげて、
それを上手に拾うのも、
シンプルですが子供の発達を促す遊びになるかもしれません。

 
 
 

参考資料

『遠城寺式乳幼児分析的発達検査法について』(認知神経科学会)2023年3月18日閲覧

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