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子供の語彙力とカテゴリーを表す言葉の理解
子供の言葉の発達において、カテゴリーを表す言葉について考えていきます。
カテゴリーを表す言葉とは、例えば「果物」や「動物」などです。
- 子供がカテゴリーを理解する過程はどのようなものか。
- 子供の語彙力を高めるには、どのような指導でカテゴリーに関する語彙力を促すか。
主に上記の2点を扱っていきます。
解説
カテゴリーを表す言葉と階層構造
言葉はしばしば階層構造になっており、この構造を理解することは言葉の発達において大切です。
例えば「リンゴ」は「果物」であり「食べ物」でもあります。
「果物」には「バナナ」も含まれますが、「きゅうり」は含まれません。
「食べ物」であれば「バナナ」も「きゅうり」も含むでしょう。
このように「果物」よりも「食べ物」のほうが幅広い概念と言えます。
子供の語彙力
語彙力を高めるには言葉同士の階層構造や関係性を理解することが大切です。
リンゴは果物でもあるし食べ物でもある。
リンゴは赤くて丸くて甘い。
このような言葉同士のつながりがネットワークを作り、より柔軟で実用的な語彙力を作っていきます。
子供達は言葉の成長に伴い、「これはリンゴ」という一対一対応の命名から、「これはリンゴだし果物だし食べ物」という複数の視点を持てる力が必要になっていきます。
カテゴリーの理解と言葉の発達
幼児はなぜカテゴリー理解が難しいのか?
子供はどのようにカテゴリーを理解していくのか?
子供へのカテゴリーを表す言葉の教え方
幼児期のカテゴリー理解の傾向
難易度別の課題・指導方法
対象カテゴリーの複数事例を提示する
対象カテゴリーの特徴を強調する
対象カテゴリーの異なる2つの事例を提示する
対象カテゴリーの同一事例を提示する
基礎カテゴリーと上位カテゴリーを扱う
参考資料
『SITUATED UNDERSTANDING OF HIERARCHICAL CATEGORIES AMONG PRESCHOOL CHILDREN(幼児による階層的カテゴリーの状況的理解)』(日本教育心理学会)2023年5月29日閲覧