医療・福祉・療育コラム

【4・5・6歳】カテゴリーを表す言葉の教え方|子供のことばの発達

公開日:2023年6月22日

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カテゴリーを表す言葉の教え方

 前回までのページで、以下の点について述べてきました。

  • なぜ子供(幼児)はカテゴリー理解が難しいのか
  • 子供はどのような段階を経てカテゴリーを理解していくのか
  • カテゴリーの理解を促すにはどのようにしたらいいのか

 これらを踏まえ

 子供にカテゴリーを教える際の具体的方法と対象、その効果の傾向を見ていきます。

 
 
 

解説

同じ絵を2枚提示する

 同じ絵を2枚用意し、基礎カテゴリーと上位カテゴリーを分けて学習する方法があります。

 例えばまったく同じでいいので犬の絵カードを2枚準備します。
 「これは『犬』だよ」と教えてからテーブルに置くなどし、もう1枚の方を提示して「これは『動物』だよ」と伝えます。

 「犬が『犬』であり『動物』でもある」二重性ゆえのわかりにくさを、カードを分けることで緩和してあげます。

 「どっちも同じじゃないか」と子供が言ったらそれはそれで良いことです。
 「そうだね。これは『犬』でもあるし『動物』でもあるんだよ」と教える機会となるでしょう。

 日本教育心理学会の論文によると、

 同一の事例を提示するこの方法は、4歳児の自然物のカテゴリー(動物や野菜)で効果があったようです。

 
 

別の基礎カテゴリーを提示

 異なる基礎カテゴリーで上位カテゴリーを学習する方法があります。

 例えば柴犬とチワワの絵カードを提示し、一方を「犬」、他方を「動物」と教え、階層的カテゴリー理解の前段階を促します。

 この方法は4歳児の自然物と人工物のカテゴリーで効果が見られたそうです。

 人工物とは、「乗り物」や「楽器」などのカテゴリーです。

 
 

上位カテゴリーの特徴を強調

 上位カテゴリーの特徴を強調し、理解を促す方法があります。

 例えば何もしていない柴犬の絵、走っているチワワの絵などを提示します。
 走っているほうがより動物的で、上位カテゴリーをイメージしやすくしています。

 この方法は4歳児・5歳児の自然物・人工物の双方のカテゴリーに効果があったそうです。

 ちなみにこの方法は人工物のカテゴリーでより効果を発揮したそうです。

 
 

同じ上位カテゴリーの別の事例を提示

 同じ上位カテゴリーの別の事例を提示する方法もあります。

 例えば犬とライオンと猫をセットで提示して、「動物」という上位カテゴリーをイメージしやすくします。

 この方法は、5歳児の自然物カテゴリーと、6歳児の人工物カテゴリーの理解に効果が見られたそうです。

 ちなみに、この方法は自然物のカテゴリーでより効果を発揮したそうです。

 
 
 

参考資料

『SITUATED UNDERSTANDING OF HIERARCHICAL CATEGORIES AMONG PRESCHOOL CHILDREN(幼児による階層的カテゴリーの状況的理解)』(日本教育心理学会)2023年5月29日閲覧

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