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人間関係に関する5~8歳の性教育
性教育は具体的な性の知識だけでなく、その土台となる「互いを尊重する心」や「人権意識」、「良好な家族関係・人間関係」を学ぶことが大切です。
5~8歳児に対しては、家族や友達には様々なかたちがあること、人間関係には健全なものとそうでないものがあることを学ぶことが大切です。
性教育のエビデンス(科学的根拠)
国際的な流れとして、性教育は性行為に関する知識だけでなく、ジェンダー平等や性の多様性といった人権尊重を基盤にしたものが主流となりつつあります。
このような性教育を「包括的性教育」と言い、このガイドラインとしてユネスコによる「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」があります。
学習の要点
家族について
- 家族には様々なかたちがあることを知り(ひとり親世帯や後見人の家庭)、尊重することを学ぶ
- ジェンダーは平等であるが、時として家族の中で男女の役割が異なることもあることを知る
- 人にはそれぞれの価値観があることを知る。そして自分や家族が大切にしている価値観はなんなのか考える機会を持つ
友情や愛情について
- 友達とは何かについて考えてみる。友情に関する重要な要素(信頼、共有、尊重、共感、連帯など)について考えてみる
- 障害の有無やジェンダーの違い、健康状態が友達になる上での障壁にならないことを知る
- 愛情には様々なかたちがあることを知る
- 「良い触れ合い」や「悪い触れ合い」、「健康的な人間関係」や「健康的でない人間関係」があることを知る
互いの尊重について
- 他者と公平に、平等に、尊厳と尊重をもって向き合うことの大切さを学ぶ
- 他者をからかうことの有害さを考える
- 他者に寛容的で尊重した言動はどう表現したらいいかを考える
結婚について
- 「家族」「結婚」の概念を知る
- 結婚に至る様々な過程を知る(恋愛やお見合いなど)
- 離婚や死別など、結婚は終わりを迎えることがあることを知る
包括的性教育について
参考資料
『国際セクシュアリティ教育ガイダンス』(UNESCO)2021年5月2日検索
『HIV/AIDSについて(ファクトシート)』(厚生労働省検疫所)2021年12月18日検索
『PrEPって?』(国立国際医療研究センター SH外来)2021年12月18日検索
『抗HIV薬の曝露後予防内服(PEP)』(国立研究開発法人国立国際医療研究センター エイズ治療・研究開発センター)2021年12月18日検索