EAT-10とは?
EAT-10は「イートテン」と読みます。
EAT-10とは、摂食嚥下障害のスクリーニングに用いる質問紙票です。
もともとはアメリカの摂食嚥下障害の評価方法であり、日本語版もあります。
「Eating Assessment Tool」の頭文字と、
質問項目が全部で10個である点から、
略して「EAT-10」と呼ばれます。
EAT-10の解説
EAT-10は各質問に答えてもらうことでそれを点数化し評価します。
問診形式であり、
基本的には自分で意思表出が可能な人に行う評価です。
観察所見で第三者がとれないことはないかもしれませんが、
「飲み込むことが苦痛だ」といった主観的な判断が必要な項目もあるため注意が必要です。
EAT-10は簡便に実施できるスクリーニングツールの1つになります。
他の摂食嚥下障害のスクリーニングと比べると、
EAT-10はストレスや努力性といった本人の主観に基づく項目が比較的多いのが特徴と言えます。
EAT-10の実際
EAT-10は農林水産省のウェブページから用紙を閲覧することができます。(参考資料欄にリンクを設けています)
具体的には10個の項目に答えてもらうかたちで評価します。
それぞれの質問に0~4の5段階で答えてもらいます。
0を「問題なし」、
4を「ひどく問題」とします。
EAT-10は点数が高いほど重症であることを示します。
合計点が3点以上で専門家への要相談となります。
おわりに
EAT-10は非常に簡便な検査であるため、全体のアプローチとしては他の検査と組み合わせる必要があります。
一方で、摂食嚥下の専門家でない人が専門家に相談するか否かの判断材料として便利です。
そういう意味では在宅などの現場でも重宝する評価と言えます。
摂食嚥下障害の評価
参考資料
『摂食嚥下障害の評価 2019』(日本摂食嚥下リハビリテーション学会)2020年8月3日検索
『摂食嚥下障害スクリーニング質問紙票EAT-10の日本語版作成と信頼性・妥当性の検証』(日本静脈経腸栄養学会 J-STAGE)2020年8月25日検索
『EAT-10(イート・テン)』(農林水産省)2020年8月25日検索