「MASA 日本語版嚥下障害アセスメント」とは?
「MASA 日本語版嚥下障害アセスメント」とは、摂食嚥下障害の評価に用いる検査です。
特徴としては、
- 特別な器具を使わず実施できる
- 標準化されており信頼性も高い
といった点が挙げられます。
「MASA」の意義
摂食嚥下障害の評価と言えば、やはりレントゲンによるVFや、内視鏡によるVEが基本でしょう。
しかしながら、実際の現場では病院の設備や患者さんの状態から、VFやVEが満足に行えない場合も少なくありません。
そのため特別な器具を使わずに、できれば普段の食事場面やベッドサイドでできる検査が必要になってきます。
病院独自の評価用紙を使っているところもあるでしょうが、やはり統一された、客観的な書式を使いたいものです。
そんなときに候補に挙がるのが「MASA 日本語版嚥下障害アセスメント」です。
海外でも使用されており、日本語化の際も標準化されていて信頼性の高い検査です。
あくまでスクリーニング検査なのでこれをとればVF・VEを実施しなくていいというわけではありませんが、現場では心強い1冊でしょう。
「MASA」の実際
「MASA」は1枚の検査用紙に24の項目があり、それぞれをチェックしていきます。
それぞれの項目が何点かは、項目ごとに異なります。
MASAにはカットオフが存在し、合計点から摂食嚥下障害の程度を評価できます。
検査の実施は摂食嚥下障害における専門的な知識がある人を想定していて、慣れれば20分前後で実施することができます。
口頭指示により患者さんに行ってもらう項目もありますが、観察所見でとることができる項目もあります。
また、項目が省略された簡易版の「MMASA」もあります。
まとめ
「MASA 日本語版嚥下障害アセスメント」とは、摂食嚥下障害の評価に用いる検査です。
現場では病院の設備や患者さんの状態から、VFやVEが満足に行えない場合も少なくありません。
そういった場合にMASAは役立ちそうです。
また、意思疎通が難しい患者さんにも実施できないことはなく、重症心身障害児・者の摂食嚥下評価にも重宝するでしょう。
その他、摂食嚥下障害のスクリーニングとしては、以下のようなものがあります。
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