摂食嚥下障害の評価

KTバランスチャートとは?|摂食嚥下障害の評価と包括的支援

公開日:2020年9月29日


 
 

KTバランスチャートとは?

KTバランスチャートとは、摂食嚥下障害の評価方法の1つです。

特別な機器を用いず簡便にできるとともに、

その人の摂食嚥下障害の状況を包括的に捉えることができるのが特徴です。

 
 
 

KTバランスチャートの意義

摂食嚥下障害のアプローチは、その人の口腔機能面だけで完結するものではありません。

単に食べる・飲み込む機能だけでなく、例えば「食べたい」と思える意欲も重要です。

食事に意識を向けることができなければ、食事のリハビリが滞るのも想像に難くありません。

また介助ではなく自分でどのくらい食べることができるかも重要です。

さらに、お腹が空いていなければ食事も進みませんから、その人の活動量も大切な要素になってきます。

このように、

その人の食事面について広い視野でとらえて評価するのがKTバランスチャートです。

 
 
 

KTバランスチャートの実際

KTバランスチャートは13個の項目から構成されています。

具体的には
①食べる意欲
②全身状態
③呼吸状態
④口腔状態
⑤認知機能
⑥咀嚼・送り込み
⑦嚥下
⑧姿勢・耐久性
⑨食事動作
⑩活動
⑪摂食状況レベル
⑫食物形態
⑬栄養状態

の13項目です。

これらについて1~5の評価点をつけてグラフ化していきます。

各項目とも点数が高いほど摂食嚥下機能が良好ということになります。

 
 
 

おわりに

摂食嚥下障害を全体的に評価できてなおかつ信頼性が高いものはKTバランスチャートやMASAなどがあります。

2つを比べるとMASAが口腔機能に着目している印象があります。

そのため実施にもより専門的な摂食嚥下障害の知識が必要です。

一方KTバランスチャートは先述のように口腔機能以外の項目も多く、

嚥下の専門家ではない他職種と情報共有する際はKTバランスチャートのほう向いているイメージがあります。

 
 
 

摂食嚥下障害の評価

 
 
 

参考資料

『摂食嚥下障害の評価 2019』(日本摂食嚥下リハビリテーション学会)2020年8月3日検索

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