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反抗期の子供は減っているのか?
反抗期の子供は昔よりも減っている傾向にあります。
時代背景もあってか、思春期に親に反発する子供は割合としては減っており、またこれは悪い傾向ではないと考えられます。
解説
親に反発を感じる子供の割合
内閣府の2006年および2014年の調査によると、親に反発を感じる子供の割合は減少傾向にあります。
これは小学生(4年生以上)と中学生のどちらにも共通した傾向で、思春期の子供全般に言えるようです。
また親が自分のことを「わかってくれている」と感じている子供の割合は増えており、一昔前よりも親子の信頼関係が構築されている様子を認めます。
これは父親・母親どちらに対しても見られる傾向となっています。
なぜ反抗期の子供は減っているのか?
思春期の反抗期減少の理由としては、社会の風潮の変化があると考えられます。
親が反抗期の意味を理解し、不必要に子供を押さえつけない対応が浸透してきたと言えます。
子供が反抗した際に、頭ごなしに否定したり怒鳴ったり、体罰などの躾を行うのではなく、穏やかに受容しながら対応することが認知されてきた言えるでしょう。
また児童虐待が近年は大きく報じられ反面教師となっている面もあるでしょう。
子供の発達と反抗期
子供に反抗期がないことは悪いことではありません。
むしろ子供に寄り添い子供を理解しようと努める親が増えているのは良い傾向と言えるでしょう。
また子供の発達の観点からも、反抗期はないといけないわけではありません。
子供にとって大切なのは反抗という行為ではなく、その根底にある心の面を親がサポートできるかどうかです。
反抗期がないことはダメなことなのか?
参考資料
石川満佐育(2020)『思春期の子どもをもつ保護者への支援―理論的背景とCOVID-19感染予防の状況下における対応―』(日本学校心理学会)2024年2月3日閲覧