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自己理解の領域分類
自己理解は対人関係が少なからず影響すると考えられます。
「自分はどのような人間か?」を考える際、普段の他者との関りが認識に影響を及ぼす可能性があります。
- 他者が関係ない自己認識
- 他者からの自分の評価
- 自分が他者に行っている言動
- 自分と他者が相互に関わる中での様子
自己認識を対人関係の側面から考えた場合、上記のような4つに分類ができると考えられます。
この自己理解のモデルはその人の人間関係のとらえ方を分析する上で役立ちます。
例えば「自分は外向的だ」と自己評価する人がいるとします。
その人がそう思う理由が「自分から人に話しかける」からなのか、「よく人に誘われて遊びに行く」からなのかでその人の全体像は異なるでしょう。
このような自己理解モデルの活用は、発達障害者の自己理解分析にも有意義でしょう。
対人性タイプの解説
他者への言及がない自己認識
他者からの言及がない状態で行っている自己認識です。
「私は運動が得意です。なぜなら毎週フットサルをしているからです」などです。
他者から自己への一方的な対人性
他者評価がそのまま自己評価になっているケースです。
「私は明るい性格です。昔から親に明るい子だと言われていました」などです。
自己から他者への一方的な対人性
他者への一方的な関わりが、自己認識の材料になっているケースです。
「私は社交的な人です。なぜなら普段からよく人に話しかけます」などです。
他者との相互作用
他者との相互作用、他者の存在や行動を通して自己をとらえるケースです。
「私は社交的な人間です。友人達と過ごすのは楽しいですし、友人から一緒に居ると楽しいとよく言われます」などです。
発達障害と自己理解
参考資料
滝吉美知香、田中真理(2011)『思春期・青年期の広汎性発達障害者における自己理解』(一般社団法人 日本発達心理学会)2024年9月14日閲覧