いじめの四層構造とは?
「いじめの四層構造」とは、いじめを「被害者」「加害者」「観衆」「傍観者」の4つの層で見る考え方です。
社会学者である森田洋司氏が提唱し、以後いじめについての分析でよく使われる概念となります。
一方で、いじめの四層構造は親や教師の存在を付け加えることの重要性も指摘されています。
解説
いじめの四層構造をドラえもんで例える
- 被害者:いじめを受けている人
- 加害者:いじめをしている人
- 観衆:いじめをおもしろがって見ている人
- 傍観者:見て見ぬふりする人
いじめの四層構造における「被害者」「加害者」「観衆」「傍観者」は、文字通り上記のような位置付けになります。
これをアニメ「ドラえもん」で例えると、以下のような考えができるでしょう。(「のび太はいじめられていない」といった議論は本筋から外れるので一旦除外します)
いじめの四層構造で考えると、のび太はいじめを受けている「被害者」と言えます。
そしていじめを行っている「加害者」はジャイアンでしょう。
いじめに加担しているスネ夫も「加害者」あるいは面白がっている「観衆」と言えるでしょう。(ジャイアンが野球なので一方的にのび太を責めている場合などは、スネ夫は「傍観者」にもなり得るでしょう)
のび太の状況を知っていながら抜本的な働きかけは行わないしずかちゃんや出木杉は「傍観者」と考えられます。
いじめの四層構造の指摘
これは森田氏本人が言及していますが、いじめの四層構造は、より正確には四層構造のさらに外側に教師・親の二層を加えるのが望ましいとされています。
いじめを考える上で四層構造はわかりやすいですが、四層構造だけでは実際のいじめを分析する上では不十分な点があります。
例えばアニメ「ドラえもん」においてのび太の担任教師はのび太を公の場でよく叱ることがあります。
これはある意味では「のび太はダメな奴だ」というレッテル貼りになり、これがジャイアン達がのび太をいじめる大義名分となっている面も否定できません。
このように、いじめは「被害者」「加害者」「観衆」「傍観者」という4層とそれに対して教師や親がどのような立ち位置を取っているのかの分析が重要と言えるでしょう。
参考資料
丸山真名美(1999)『思春期の心理的特徴と「いじめ」の関係』(心理科学研究会)2024年3月8日閲覧
楠凡之(1997)『少年期のいじめ問題の発生機序と教育指導 : 自我・社会性発達の観点から』(心理科学研究会)2024年4月28日閲覧
山岸竜治(2019)『「いじめの四層構造」を描いたのは誰か―いじめにおける教師の位置に関する考察―』(日本社会臨床学会)2024年5月18日閲覧

