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9~11歳のいじめの特徴
ギャングエイジの時期に相当する9~11歳頃は、集団いじめが本格化してくる時期でもあります。
つまり子供同士の仲間意識が高まることに伴い、集団の意にそぐわない子へのいじめが発生しやすくなっていきます。
解説
集団いじめの発生
子供同士の集団が形成されていき、いわゆる「仲間の掟」が築かれていくのがこの時期です。
その集団・そのグループの雰囲気や価値観、ルールなどが形成され、それを守れない・異なる子に対する排他的な意識が強まっていきます。
それまでは個々の言動であったいじめが、集団で行われる形に変化していくのは非常に特徴的と言えるでしょう。
「チクリ」への非難
子供同士の出来事を大人に報告するいわゆる「チクリ」が嫌悪されるのもこの時期です。
先述の通り、ギャングエイジの時期は子供同士の仲間意識・集団意識が高まっていきます。これによりそのグループにおける「仲間の掟」のようなものができあがっていきます。
多くの場合、「仲間の掟」には「グループの中のトラブルはグループの中で解決する」という暗黙の了解が伴っています。
このためチクリという行為が非難されやすくなります。
ボス退治の発生
「仲間の掟」により集団のルールが形成され、「ボス退治」もしばしば起こっていきます。
それまでは「声が大きい」「身体が大きい」といった「なんとなくボス的な」子供の好き勝手なルールで集団が形成されてきました。
これが「仲間の掟」によって疑われ始め、嫌々ながら従っていた子供達からその地位を奪われるボス退治が行われるケースがあります。
仲間の掟の巧みな利用
ボス退治が始まる一方で、仲間の掟を巧みに利用する子供がボス的な地位に上り詰めていきます。
事例として、お互いに果物の名前を割り当てて遊んでいた仲良しグループに、一緒に遊びたくて女の子が一人加わりました。
その子はリーダー格の子から「スイカ」を割り当てられました。
本人には言いませんが、スイカは果物のようですが正確には野菜であり、リーダー格の子はそれを知って意図的にスイカを割り当て暗によそ者扱いをします。
このようにグループの内と外を巧みに扱う子供が出てきます。
ギャングエイジ期(9~11歳頃)の発達といじめの解説
参考資料
丸山真名美(1999)『思春期の心理的特徴と「いじめ」の関係』(心理科学研究会)2024年3月8日閲覧
楠凡之(1997)『少年期のいじめ問題の発生機序と教育指導 : 自我・社会性発達の観点から』(心理科学研究会)2024年4月28日閲覧