カ行の構音訓練

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【構音訓練】「け」の異同弁別|子供の発音の指導方法(カ行)

公開日:2023年10月4日

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「け」の異同弁別

 異同弁別のステップでは、聞いた音が練習対象の音かそうでないかを判断してもらいます。

 「か」の音などですでに異同弁別訓練を経験している子であれば、波及効果で練習時間は短縮できるでしょう。
 逆に「け」の音で初めて異同弁別訓練を行う子であれば、1音レベルから段階を踏んで行っていきましょう。

 
 
 

解説

意義・意図

 異同弁別は聞いた音が練習対象の音かどうか判断してもらう訓練です。

 「け・け」は同じ音であったか、
 「け・え」は同じ音であったか。

 それぞれ判断してもらいます。(この場合は前者が同じで後者が異なるとなります)

 初めは1音で行い、上達に従い音の数を増やしていきます。

 異同弁別は音の正確さについてより注意を向け気づきを持つための大切な訓練です。

 
 

練習方法

1音レベルでの異同弁別

 指導者が2つの音を言って、その音が同じかどうか子供に判断してもらいます。

 例えば指導者が「け・け」「け・え」など2つの音を言います。

 2つの音が同じかどうかを子供に判断してもらい、1音レベルでの異同弁別能力をつけていきます。

 その後2~3音節へ増やしていきます。

 

単語の異同弁別

 「け」を含む単語で異同弁別を行います。

 「けいと・けいと」「とけい・とてい」などです。

 こちらも上達に合わせて音節数を調整していきます。

 

復唱での異同弁別

 指導者が言った単語を子供に復唱してもらいます。
 指導者が言った音と子供が言った音が同じかどうか子供に判断してもらいます。

 例えば指導者が「とけい」と言い、子供に「とけい」と復唱してもらいます。
 そして子供が同じように復唱できたか自分で判断できるようになってもらいます。

 「け」を含まない単語(子供が正しく復唱できる単語)も含めて行います。

 

遊びの例

 正しく異同弁別できた場合にシールを貼ったり積み木を積むことで通常の練習より興味をそそることができるかもしれません。

 あるいは、同じ音だった場合は指導者が積み木をボックスに入れ、異なる場合は子供が積み木をボックスに入れるといった分担・ゲーム形式もいいでしょう。

 その他、糸電話などを使って子供が集中して聞くことを遊びの形式で養ってもいいかもしれません。

 
 
 

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参考資料

湧井豊『構音障害の指導技法-音の出し方とそのプログラム-』学苑社、1992年

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