早熟・晩熟な子の問題行動
思春期の子供を対象にした研究では、早熟な子はそうでない子より問題行動に従事しやすい傾向が指摘されています。
思春期は身体の変化が大きな時期ですが、そのペースは個人差が大きいです。
このため周囲と比較し早熟か晩熟かといった「発達タイミング」も、その子の心理面に影響を与えると考えられます。
解説
男子
男子の場合、早熟群のほうが問題行動は多い傾向にあるようです。
中学生を対象にした名古屋文理大学の研究によると、「制服の形を崩して着ている」「学校に禁じられているものを持っていく」などの規則違反の項目は、早熟群が高かったようです。
同様に、「自転車やバイクを盗んだこと」「スーパーやコンビニなどで万引きしたこと」「タバコを吸ったこと」や「酒を飲んだこと」といった問題行動に関する得点も高ったようです。
女子
女子の場合は早熟・晩熟によって問題行動の有無に(男子ほど)大きな差は見られなかったようです。
「学校に禁じられているものを持っていく」「家の中のお金を無断で持ち出したこと」など一部項目については早熟群が高い傾向を示しましたが、男子と比べると早熟・晩熟による問題行動の差は小さいようです。
先行研究などと比較すると異なった結果とも言えます。
思春期の早熟・晩熟による傾向
参考資料
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