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構音障害とは?
構音障害は「こうおんしょうがい」と読みます。
「構音」とは医学用語で、一般的なところの発音とほぼ意味は同じです。
構音障害とは、発音に異常がありそれが習慣化している状態のことです。
構音障害は単に発音だけでなく、リズムやイントネーション、話す速さの調整などが難しい場合も含みます。
構音障害にはいくつかの種類があります。
解説
構音障害の種類
運動障害性構音障害
ディサースリア(Dysarthria)とも言います。
人の動きは脳の神経の命令によって行われます。
脳血管障害などで発音に関係する脳神経が障害されて発音がうまくできなくなった状態を運動障害性構音障害と言います。
脳卒中の後遺症などに見られます。
器質性構音障害
脳神経が障害される運動障害性構音障害に対し、器質性構音障害は発話に必要な器官そのものが障害されます。
発話に必要な器官とは舌や唇、声帯などです。
器質性構音障害の例として口蓋裂があります。
口蓋裂とは口蓋(口の中の上のほう)が切れてしまっている障害です。
機能性構音障害
上記のような疾患がないにもかかわらず、構音に誤りが見られるタイプの構音障害です。
そのほとんどは、構音技術の習得の誤りおよび発達の遅れが原因と考えられます。
その他の構音障害
構音障害の主な種類は上記の3つですが、
補足として難聴に伴う構音障害というものがあります。
人は自分の耳で自分の声を聞いて発音や声量を調整します。
難聴により自分の声が聞き取りづらいと発音に少なからず影響が出ます。
構音障害は治るのか?
構音障害の治癒には個人差があります。
残る場合もあれば治る場合もあります。
運動障害性構音障害や器質性構音障害についてはまず可能な範囲で手術などの治療をします。
その後、発音に関するトレーニングを行います。
機能性構音障害は先述の通り特に病変はないので手術など治療はありません。
発音に関するトレーニングを行います。
構音訓練はどこで誰が行うのか
構音障害に関する手術はもちろん病院で行います。
そしてトレーニングはリハビリとして医療機関で行うことが一般的です。
手術をした所と同じ病院で行う場合もありますし、リハビリ専門の病院で行うこともあります。
子供の機能性構音障害については病院だけでなく、地域の発音教室がある場合もあります。
構音障害のリハビリは主に言語聴覚士が行います。
ただし先述の発音教室などは必ずしも言語聴覚士がいるわけではありません。
参考資料
湧井豊『構音障害の指導技法-音の出し方とそのプログラム-』学苑社、1992年