その他の社会スキル

【SST】パーソナルスペース

公開日:2016年12月4日

人にはそれぞれ近づかれすぎると違和感を感じる距離というのがあります。
それらはパーソナルスペース(パーソナルエリア)が関係しています。

人は恋人や家族といった親しい人が自分に近い距離にいても違和感を感じませんが、他人が自分に近すぎる位置にいると違和感や不快感を感じます。

このように人との物理的距離に関する違和感は相手との関係性により変化します。
 
 
 
【ソーシャルスキルとパーソナルスペース】
ソーシャルスキルが苦手な人は他者との距離感がうまくとれない場合があります。

まだそこまで親しくないのに距離が近すぎたり
親しいはずなのに不自然なほどよそよそしかったり。

この距離感は物理的にも精神的にも言えます。

補足記事:ソーシャルスキルトレーニングとは?
 
 
 
【パーソナルスペースとは?】

personal-space
物理的な距離はパーソナルスペースが関係します。

パーソナルスペースとは、他人に入られると違和感や不快さを感じる領域です。
動物的には縄張りのようなものです。
 
 
 
【パーソナルスペースの広い人狭い人】
パーソナルスペースは人によって変化します。

パーソナルスペースが狭い人
→他人が近距離にいても不快感を感じにくい

パーソナルスペースが広い人
→他人が近距離にいると違和感を感じやすい

一般的に男性は縄張り意識という観点からパーソナルスペースは広いと言われています。

また、外向的な人より内向的な人のほうがパーソナルスペースは広いとも言われます。

しかしながらパーソナルスペースには個人差があります。
さらに相手との関係性や状況によっても変化します。

 
 
 
【具体的な距離】
エドワード・ホールという学者さんがパーソナルスペースを4段階で言っています。

・密接距離 0cm~45cm (恋人や家族)
・個体距離 45cm~120cm (友人など)
・社会距離 120cm~350cm (仕事上)
・公共距離 350cm~ (講演会など)
 

例えば恋人や家族などとても親しい人に対して人は0~45cmと狭いパーソナルスペースになります。
パーソナルスペースが狭いということはそれだけ相手が自分の近くにいても違和感を感じないということです。
 
 
 
【パーソナルスペースを意識したソーシャルスキル】
相手との関係性に合わせて適した距離感を持つことは大切なソーシャルスキルです。

しかしながら相手との距離を定規で毎回測るわけにもいきません。

そこで役立つ目安の一つが相手に触れられる距離かどうかです。

その場から相手に触れることができる距離はだいたい45cm前後です。
 
 
 
【距離感の目安】

その場から動かず相手に触れることができる
→0~45cmの密接距離

とても親しい間柄の距離です。家族(パートナーや子供)や恋人と一緒に過ごす時間に適した距離です。

とても親しい異性の友人や、女性同士の友人関係もこの距離まで相手と近づくことは可能でしょう。

男性はパーソナルスペースが広いので、男性同士でこの距離になることか珍しいかもしれません。
 
 
その場から1歩動けば相手に触れることができる
→45cm~120cmの個体距離

相手にぎりぎり手が届くか届かないか。届かなくても1歩動けば触れることができる、そんな距離です。

友人や仲の良い同僚など親友・家族といかないまでも良好な人間関係を築きつつある人達とのプライベートな会話はこの距離感が適しているでしょう。
 
 
2~3歩歩く距離
→120cm~350cmの社会距離

複数名での会議や、お店での隣の席までの距離など。

会話をするためには「遠すぎる」場合も出てくる距離です。
 
 
 
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