その他の摂食嚥下関連

喉頭摘出術とは?~摂食嚥下障害への手術~

公開日:2020年1月10日


 
 

喉頭摘出術とは?

喉頭摘出術とは、文字通り喉頭を摘出する手術です。

喉頭癌などに伴い喉頭の摘出が行われる場合もありますが、摂食嚥下障害に対する手術として行われる場合もあります。

 
 
 

摂食嚥下障害に対する喉頭摘出術

食べることや飲み込むことの障害である「摂食嚥下障害」

摂食嚥下障害の主なリスクは、
誤嚥により食べ物や飲み物が食道ではなく気管に入り、窒息や肺炎などを起こすことです。

咀嚼の難しさなど他にもありますが、長くなるのでここでは割愛します。

いずれにせよ、
気道と食道の入り口をうまく切り替えることで人は食事と呼吸を可能にしていますが、摂食嚥下障害の場合これらの切り替えがうまくいかないことがあります。

手術によって気道を頸部に直接つなぎ、口からの気道と食道のわかれ道をなくすことが摂食嚥下障害に対する喉頭摘出術の意図です。

手術により口から気道につながる経路がなくなるので、経口摂取における誤嚥のリスクがなくなります。

 
 
 

喉頭摘出術のメリットとデメリット

喉頭摘出術のメリットは先ほど書いた通り経口摂取における誤嚥のリスクがなくなる点です。

デメリットとしては、気管が頸部につながったことにより、口や鼻に空気が通らなくなることです。

具体的にはまず、気道を使った発声ができなくなります。

さらに嗅覚がかなり低下します。
鼻から息を吸うことができないためです。

また、口で息をこらえるという行為ができなくなるため、「いきむ」ような動作ができなくなります。

 
 
 

おわりに

「喉頭摘出」と聞くと世間的にはどちらかといえば喉頭癌を連想する場合が多いのではないのでしょうか。

実際のところでも、摂食嚥下障害に対する手術としては喉頭摘出術よりも喉頭気管分離術のほうがご家族の受け入れはいいのではないでしょうか。

喉頭気管分離術は摘出はしないため、理論的には再度気道をつなぐことができるからです。

 
 
 

参考資料

-その他の摂食嚥下関連

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