パソコンや携帯電話が普及しメールがコミュニケーションの一つの方法として確立された。
というのはもはや一昔前の話。
ビジネスシーンは別として、
近年のコミュニケーションはメールではなくLINEを使っている人が多いでしょう。
LINEの普及と障害者のIT支援の現場との関係を今日は考えていきます。
インターネットが普及する過程の中で、SNSというものが生み出されました。
SNSとはソーシャルネットワーキングサービス。
つまりネットワークにより社会的なつながりを生み出せるサービスです。
これらには2ちゃねんるなどの掲示板サービス、フェイスブック、ツイッター、ブログやYouTubeもコメントを書き込むことでコミュニケーションが発生するので広い意味ではSNSかもしれません。
いずれにせよ、SNSにより離れた人と直接会わなくてもコミュニケーションをとる方法が格段に増えました。
そしてスマホの普及により、SNSもさらに普及していきます。
そんなネットワークの普及の中で登場したのがLINE。
日本に限って言えばLINEはプライベートのコミュニケーションにおいてメールより多用されるツールになっているかもしれません。
LINEのメールと異なる点と言えば、
チャット形式による気軽な送受信、画像やスタンプの添付のしやすさが挙げられます。
相手の報告や質問に対して「了解」の意思だけ伝えたい。
このようなときにLINEならそれらしいスタンプを一つ送ればいいだけです。
この受け答えの簡単さはメールと大きく異なる点です。
誰しもが気軽にこまめに簡単にコミュニケーションをとることをどこかで望んでいます。
1回あたりのコミュニケーションが簡便化しているのです。
この「1回あたりのやりとりがシンプルなものになっている」というのがLINEの普及から見る人々のコミュニケーションの変化の流れです。
重症心身障害児者の場合、その障害特性により、しゃべることが難しかったり時間がかかったりします。
また身体障害により文字を書いたり打ったりするのに時間がかかる場合がほとんどです。
知的な障害により長い文章を書いたり読んだりすることが難しい場合もあります。
一般に、重症心身障害児者にとってコミュニケーションは短く簡潔なほうが助かります。
それは発信するにせよ受け取る側にせよ同様です。
LINEのように1回のセンテンスを短くするツールは重症心身障害児者にとって非常にプラスです。
長文でのやりとりは難しくても、スタンプでのやりとりならずいぶんやりやすいでしょう。
iPadやiPhoneは障害者用設定が標準で入っているので、
設定をするだけでいろいろな障害状況に対応できます。
代表的な機能がスイッチコントロール。
スイッチコントロールを使うと身体障害により腕がうまく動かせない人でもタブレットを扱うことができます。
これらの機能によりLINEを扱えばコミュニケーションがぐっと楽になるでしょう。