時代の流れとともに技術は進歩し人がすることは変わっていきます。
障害児者へのITを活用した支援の方法も変化してきましたし、これからも変化していくでしょう。
そんなIT支援の変化の流れ見ていきたいと思います。
特別支援学校の先生など、これからIT支援の現場に立つであろう人達の参考になれば幸いです。
【専用の機械が主流だった頃】
はじめ、障害者を支援するための機器はそれ専用のものがほとんどでした。
例えば、トーキングエイド。50音表になったボタンを押すと音が出る機械です。これでしゃべることができない人でもコミュニケーションをとることができていました。
補足記事:トーキングエイドとは?
専用機器の難点は価格が高額なところです。
障害者というのはいつの時代も少数派。需要が少ない製品はいつだって価格が高いものです。
【パソコンが出てきた頃】
世の中にパソコンというものが普及してしばらくして、その波が障害者の現場にもやってきます。
パソコンにセンサーやスイッチなどの外部機器を取り付けることで障害者を支援する機械へとなりました。
パソコンが世の中に普及していく中で、日本の法律も変わります。
車椅子や義足と同様に、パソコンは補装具として考えられるようになりました。
補助金により障害者専用のパソコンが買えるようになったのです。
補足記事:補装具とは?
補装具としてのパソコンは意思伝達装置と呼ばれています。
意思伝達装置にはいろいろありますが、有名なもので伝の心があります。
補足記事:意思伝達装置の一覧
障害者用のパソコンが普及していく一方で、
一般のパソコンを障害者の方でも使えるようにできる機器も登場していきます。
その中で最も有名なものができマウスです。
できマウスはパソコンにスイッチを接続できるようにする機械です。
できマウスにより、マウスやキーボードを操作できない身体障害の方でも、大きく押しやすいスイッチを使ってパソコンを操作できるようになりました。
補足記事:できマウスとは?
【タブレットが登場した現在】
そして現在、iPadをはじめとしたタブレット端末が急速に普及しはじめました。
それまで専用の機械だったりかさばるパソコンだったりが必要だった現場にタブレットが入ってきます。
アプリをネット上からインストールすることで、同じ端末でも違った使い方ができるようになりました。
トーキングエイドなど、今までは専用機器として販売していた物がアプリ版としてリリースされるようになりました。
補足記事:トーキングエイドはiPadアプリになって安くなった
さらに、タブレットは便利ですが、手が不自由な方は操作に困っていまうことが現場では出てきます。
パソコンと同様に、スイッチをつなぐための機械が登場します。
できiPadやiPadタッチャーなどです。
これらの機器の比較は過去の記事をご参照ください。
できiPadとiPadタッチャーについて
【大切なのはその人に合わせて選ぶということ・・・】
時代は変化していきますが、常に「これを使うのが正解」という一択の選択肢はありません。
大切なのはその人にとってより良い選択を見つけることです。
タブレットよりパソコンのほうが便利なことがあります。
デジタル機器より、紙に印刷した文字盤のほうがその人のニーズに合っていることもあります。
柔軟に柔軟に。
あなたのアイディアを活かしましょう。