IQ

知能指数(IQ)を測ることに意味はあるのか?

公開日:2017年2月26日

人間の能力の一つに知能があり、知能の程度を表す目安の一つに知能指数(IQ)があります。

補足記事:知能指数(IQ)とは?
 
 
 
【IQは重要か?】
IQが高いとなんだか頭が良いイメージがしますね。
実際、IQが高いということは知能検査で同年代より高い点数を出したということです。

医者や弁護士などはIQが高い傾向にあるようです。
ある程度IQと人生には相関がありそうに思えますね。

しかしながら、
IQが高いからといって必ず幸せになれるとは限りません。
IQが低いからといって必ず不幸になるわけではありません。

ではわざわざIQを測る意味ってあるのでしょうか?
 
 
 
【IQの意義】
IQを測るということは、
・自分の相対的な評価を知る。
・自分の特性を分析する。

という2つの意義があります。
 
 
 
【相対的な評価】
IQは極論すると、
「人と比べてどうか」という相対的な値です。

補足記事:IQを詳しく解説

ある能力は人と比べて平均的かそうでないか。多数派か少数派か。

「人と比べること」が良いとか悪いとかの話ではありません。

例えば大学入試は人との比較です。
結果に関しては「人より高い点数を取れたか」です。
「今までで一番頑張った」ことは大切ですが、「だから必ず合格する」わけではありません。

一方でどんな食べ物が好きかは人と比較して決める必要はありませんよね。

物事には、「他と比較すること」が必要なときとそうでないときがあって、使い分ける必要があるのです。

そして「他と比較する」際に有益な指標の一つがIQなのです。
 
 
 
【自分の特性】
一般的に知能検査は複数の項目があります。
それらを総合したものがIQになるわけですが、ほとんどの知能検査は各項目単独の成績も出せるようになってきます。

自分がどんな項目が得意でどんな項目が苦手なのか。

自分の得意なことと不得意なことを客観的に知ることは、自分を生きやすくする手がかりになるかもしれません。
 
 
 
【IQは絶対ではない】
しかしながらIQは絶対的なものではありません。

IQは一生一定ではありません。
 
 
 
【IQは変化する】
IQはある程度は変化します。

補足記事:知能指数(IQ)は変化するのか?一生変わらないのか?

IQの変化の程度は年齢にもよります。

一般に小学生前半まではIQの値が不安定です。
幼稚園の頃に測ったIQと小学校入学後のIQが違うなんてことはけっこうあります。

子供と比べると大人のIQは安定します。

しかしながら基本的はその日のコンディションや日々の習慣でIQは変動します。
±10くらいの変動はあるでしょう。
 
 
 
【IQと人生】
IQが高ければ幸せというわけではありませんし、
IQが低ければ不幸かというとそうでもありません。

「IQ」と「人生の幸せ」に有意味な関係はありません。

人とコミュニケーションをとること
物事に真摯に取り組むこと。

人生に大切なことは他にもあります。

IQは人間の能力の一つでしかありません。
 
 
 
【IQを測ることに意味はあるのか?】
IQという尺度自体に良い・悪いはありません。
大切なのはどう使いどう解釈するかです。

以下のようなとき、IQを測ることが有意義でしょう。

☑就学後が不安なとき
保育園や幼稚園で学習面について不安があったり、先生から指摘された場合。
気になる場合は知能検査をとってみてもいいかもしれません。

小学校は一人の先生が複数の生徒に同じ内容の授業をします。
同じ指示・同じ内容を聞いて、その子が他の子と比べてどのくらい理解できるのか把握することは大切です。

☑苦手と得意を把握したい
聞けばわかるけど話すのは苦手。
算数は得意だけれど国語は苦手。
人は誰しも得意・不得意があります。

しかし得意・不得意の差が大きすぎると周囲から誤解を受けることがあります。

ある分野の苦手さが顕著だと、他の分野まで「できない」と判断されがちです。
ある分野の得意さが顕著だと、他の分野まで「これもできるだろう」と判断されがちです。

そのようなときに、客観的な検査を受けて得不得意を知ることは有意義でしょう。

☑経過を追う
去年と比べてどのくらい成長したか。
去年と今年の検査結果を比べれば発見もあるでしょう。

これは単純にIQが上がり下がりしたかだけでなく、
どのような問題が解けるようになったかなど内容を見てあげることが大切です。
 
 
 
知能も含め、子供たちの発達の目安はこちら。
関連記事:小児発達一覧

-IQ

テキストのコピーはできません。