子供の能力を測る一つにIQがあります。
しかしながら幼いころのIQの数値というのは誤差も多く、その後の学業成績をそこまで正確に予測はできません。
IQ以上に子供の将来の能力を正確に予測できる力に「自制心」があります。
IQを高める以上に、自制心を鍛えることは幼児期にとっては大切です。
今日はそんな自制心を測る方法と自制心を鍛える方法をまとめます。
テーブルにはマシュマロが1個のった皿とベルが置いてあります。
子供をそこに座らせます。
別のテーブルにはマシュマロが2個のった皿があります。
「先生は少しの間このお部屋から出ます。そのベルを鳴らせば先生はいつでも戻ってきますし、お皿の1個のマシュマロを食べていいです。
けれど、もし先生が戻って来るまで待てたら、こっちの2個のマシュマロを食べていいです」
そんなふうに言って10~15分退室します。
少し待つだけで食べられるマシュマロが倍になる。
理性的に考えることができれば待つことを選択すべきです。
4歳児の場合、一時の欲望に左右されず2個のマシュマロを食べることができるのは3分の1でした。
ちなみにお皿のお菓子は「子供が好きなもの」ならいいので、別にマシュマロじゃなくてOKです。
先生が「頭!」と言ったら子供はつま先を指さしてもらいます。
先生が「つまさき!」と言ったら子供は頭を指してもらいます。
つまり逆を指してもらうわけです。
これは子供が頭とつまさきという部位を知っていることが前提です。
言われたことと反対のことをしなければいけません。
反射的にやると「頭」のときに「頭」を触ってしまうので、よく考えながらやらないといけません。
すぐに正解したら2点。
迷ったけど正解できたら1点。
間違ったら0点。
上記の採点基準でランダム10回問題を出します。
頭つまさきゲームの平均点は、
3歳児で3点、4歳児で10点、5歳児で14点でした。
まずは音楽を流し子供と一緒に踊ります。
音楽が止まったらその場で子供にも止まってもらいます。(フリーズ)
音楽はいろいろなテンポのものを使います。
速い音楽では速く踊ります。
遅い音楽では遅く踊ります。
いずれも音楽が止まったらフリーズします。
ここまでがステップ1。
ステップ2では、
速い音楽で遅く踊ります。遅い音楽では速く踊ります。
音楽のテンポと逆のテンポで踊るのです。
そして音楽が止まったらステップ1と同様にフリーズします。
子供に何か楽器を持って演奏してもらいます。音を出す程度でもかまいません。
先生は即席の指揮棒で指揮をします。
先生の指揮に合わせて楽器を演奏してもらいます。
ステップ1.
先生が指揮をしたら演奏し、指揮をやめたら演奏もやめる。
動と静をできるようになります。
ステップ2.
指揮が速いときは速く演奏し、遅いときは遅く演奏します。
指揮に演奏を合わせるのです。
ステップ3.
今度は反対です。
指揮が速いときは演奏を遅く、指揮が遅いときは演奏を速くします。
曜日などを逆から言ってもらいます。
「果物」なら「りんご」「ぶどう」「もも」・・・など
30秒以内に同じカテゴリーの言葉をできるだけたくさん言ってもらいます。
作業に集中してもらったあとで、そのことについて振り返ります。
集中している間、どのくらい時間が経ったと感じたか。
集中しているときに邪魔が入ったとき、それに気づいたか、どう感じたか。
そういったことを一緒に話します。
関連記事:知能指数(IQ)の値は子供が学校の勉強についていくために大切なのか?
関連記事:思春期の子供が親に隠しごとをせずなんでも話してくれる方法
【参考文献】
リチャード・ワイズマン『その科学が成功を決める』文春文庫、2012年