最近はマタハラ(マタニティ・ハラスメント)という言葉も一般化してきました。
セクハラ同様、故意でなくても相手がそう感じればトラブルになることは必至。
職場で妊婦さんに配慮することは、妊婦さん自身を気遣うだけでなくあなたの身を守ることにもつながります。
急な休みや産休などの兼ね合いもあるので、
安定期や出産が近づけばだいたいの人は会社内で公に妊娠の報告があるでしょう。
難しいのは妊娠初期。
本人も「妊娠してます」とはっきりとは言わない微妙な時期があります。
仲が良い人は内輪話で聞くこともあるでしょうが、そこまで交流がない同僚などの場合は直接耳に入らないことも多いでしょう。
この時期にいかに妊娠を察することができるかというのが重要になってきます。
「妊娠してる?」と言葉で確認するのではなく、空気で察するのです。
安易な「妊娠してる?」発言はそれこそマタハラにつながりかねません。
その人が妊娠しているかどうか察する判断基準としては、
・恋人がいる
最近は授かり婚(できちゃった結婚)も多いので。
・結婚した
→結婚して1年以内が多いですが、それ以降ももちろん可能性大。
・体調が悪そうな日が1週間や1カ月以上続く
→つわりの可能性
・食生活がかわる
→食べる量が変わったり口にしない物が増えたり。
・運動を控える
→激しい運動は妊婦さんには厳禁。
・重い荷物を持とうとしない
→「運動を控える」と同様。
・急に飲酒、喫煙を控える
→その他マグロや生ハムなど妊婦さんに好ましくない食事を避ける場合も考えられます。
・マスクを着ける頻度が増える
→インフルエンザなど感染症に対して気を遣っている可能性が。
とはいってもこれらの様子があっても100%妊娠しているという確証はなかなか得にくいもの。
では何が重要かと言えば、
飲酒を強要しない。激しい身体の動きが必要な業務を強制しない。マスクを付けたり食事生活の変化を追求しすぎない。
相手が妊娠のことをまだ言いたくない時期に言わざるを得ない状況を作らないことが何より大切です。
職場の人が妊娠していることがわかった。
妊娠している可能性がある。
そうであればこちらとしてはいろいろ配慮することが必要です。
けれど過剰な配慮は必要ありません。
必要十分な程よいレベルが本人も周囲も一番楽です。
・重い物は持たせない
→「持ちましょうか」と代わってあげるのも大切ですが、そもそも荷物を持たないといけない状況にならないようにすることも必要です。
・残業や飲み会を強要しない
→これをやるとパワハラ&マタハラの二重トラブルに。
・急な休みに対応する
→つわりやお腹がはってしまい仕事を急に休むことは十分考えられます。「今日この日」じゃないといけない仕事を安易にふらないようにしましょう。
・食べ物に配慮する
→お茶菓子を安易に勧めても、食べられない可能性があります。妊娠期間中は食事の好みもコロコロ変わるもの。
昨日は大丈夫でも今日は見ただけで吐き気がすることも珍しくありません。
人によって考え方はいろいろあるとは思いますが、
やはり命が宿るというのはかけがえのないことで、そういうときは仕事よりも体調と赤ちゃんの健康を優先したいものです。
妊婦さんが働く上で、周囲の過剰な配慮は逆に気まずいもの。
程よい自然な配慮をできるようにしたいものです。