心理学

-

幸せのための上手なお金の使い方〜心理学より〜

公開日:2020年2月15日


 
 

幸せのための上手なお金の使い方

お金は使いすぎはいけませんが、程よい範囲であれば、

・物よりも体験を買う
・自分よりも人のために使う

といった使い方をすると幸福度を高めるようです。

以下、これらの根拠を。

 
 
 

お金の使い方と幸福度の関係

心理学者のリーフ・ボーヴェンとトマス・ギロヴィチらの研究によると、
物(好きな洋服や携帯電話)よりも体験(会食や旅行)にお金を使ったときのほうが短期的にも長期的にも人を良い気分にさせたそうです。

古くなったり壊れたりして、物は買った瞬間が幸せのピークです。
しかし、体験は思い出すことで幸せを反芻できます。

こういった性質の違いが人の心に影響しているのでしょう。

また、ブリティッシュ・コロンビア大学のエリザベス・ダンの研究によると、
自分の収入の大小に関係なく、友人や家族のためにお金を使った人のほうが自分のために使った人よりも幸せを感じる度合いが高かったそうです。

この、「収入の大小に関係なく」というのがいいですね。

お金がたくさんあるから人に使ってあげられるわけではなく、「誰かのために」という親切な気持ちが人の心を豊かにするわけです。

 
 
 

幸せの方法はお金の使い方だけじゃない

ちなみに、「体験に」「人のために」お金を使ったほうが人は幸せになれる傾向はあるのですが、個人差はあります。

どのようにお金を使うと幸福を感じるかは、その人の物質主義の度合いによります。

当たり前ですが、どのくらい物を所有することが好きかによって、物を買うことの喜びは異なります。

ただ、お金は無限にはありませんし、物欲だけで人生を満足させることは難しいでしょうから、

「お金で物を買うこと」から、「普段の何気ない幸せに気づき、それらが活きるお金の使い方をする」生き方へシフトしたほうが、人生は長期的には幸せなのかもしれません。

ちなみに、人のためにお金を使うことは人の幸福度を高めますが、
別にお金を使わなくても、人を思いやった行動(例えば感謝の手紙を書くなど)であれば人の幸福度は高まるようです。

 
 
 

おわりに

「人はどのようにしたら幸せになれるのか?」
シンプルですが難しい問題です。

人類の歴史から、
お金を多く持つことや物を多く所有することが、必ずしも人間にとって最大の幸福ではなさそうです。

人の幸せは十人十色ですが、科学・心理学の見地から幸せを冷静に考えるのはそれはそれで面白い試みだと思います。

 
 
 

参考資料

-心理学
-

テキストのコピーはできません。