生まれた順番(長男・次男)
生まれた順番(長男・次男、長女・次女)で子供の性格は変わるのでしょうか?
性格分析における心理学によると、生まれた順番がパーソナリティに影響を与える有力な科学的根拠は今のところ見つかっていません。
生まれた順番が性格に影響すると考える学説もありますが、それと同じかむしろ多いくらい関係がないと結論付ける研究も多いです。
解説
兄弟(姉妹)のステレオタイプ
長男・次男、長女・次女に対して性格のイメージを持っている人は多いのではないでしょうか。
つまり第一子はどちらかというと真面目でしっかり者。
そして第二子はどちらかというと愛嬌はあるが奔放。
周囲がそのように育てるといった外部要因は除き、生まれた順番だけで「長男(長女)らしい性格」と「次男(次女)らしい性格」は形成されるのでしょうか?
心理学的には、生まれた順番だけでパーソナリティ形成に影響が及ぶ可能性は低いと考えられます。
なぜ兄弟で性格が違うのか?
兄弟の性格のイメージとして、第一子は誠実性が高く調和性が低く、第二子は反抗的で経験に対して開放的という印象が持たれることがあります。
しかしながら、その人の性格を親が評価するにせよ兄弟間で評価するにせよ、同じ時点で評価すれば年齢差に伴う成熟度の違いがあります。
例えば今時点で兄弟を評価すればそれは弟のほうが「幼く」見えるでしょうし、兄の方が成熟して見えるでしょう。
親や兄弟間で性格の評価が「兄らしい」「弟らしい」評価に至っても、第三者が評価するとその限りでない場合があります。
このように、兄弟間の性格の違いはある程度「思い込み」の余地もあると考えられます。
ビッグ・ファイブ理論とは?
参考資料
ダニエル・ネトル(Daniel Nettle)(著)、竹内 和世(翻訳)『パーソナリティを科学する―特性5因子であなたがわかる』白揚社、2009年