【Question】
子供が1歳になっても言葉がでません。どうしたらいいですか?
【Answer】
言葉が出るための土台が身に付いているかチェックしてみましょう。
「1歳になって言葉が出ない」というこの「言葉」の定義をまずは共通認識としてはっきりさせましょう。
子供が発する言葉というのはいろいろな捉え方があります。
「あー」「うー」といった声を出すことを言葉と捉える人もいるでしょう。
「ママ」といった単語を言葉と捉える親御さんもいらっしゃるでしょう。
一般に子供は1歳前後から有意味語を発すると言われます。
有意味語とは文字通り、「意味のある語」です。
つまりその子がわかって使っていて、周りもその意味がわかる単語ということです。
「車」でなくても「ブーブー」で周りには車であることは伝わるので、
子供が車を見て「ブーブー」と言えばそれは有意味語であると言えます。
今回の「言葉」は「有意味語」という意味で話を進めます。
1歳前後から見られる有意味語ですが、「前後」というように時期には個人差が見られます。
では1歳時点で有意味語が出ないとして、どのくらいまでは許容範囲なのでしょうか?
これははっきりと言えません。
なぜでしょう?
例えば1歳で有意味語が12個言える子がいたとします。
この子は毎月1個ずつ言える単語が増えたのでしょうか?
もちろん違います。生後1カ月で単語を話せるわけありません。
この子はある時期に言葉を発し、そのあと急に言葉が増えて12個に至ったのです。
このように、
子供の発達というのはあるポイントを境に急に伸びるものなのです。
そしてそのポイントがくる時期は人それぞれで非常に予測がしにくい。
子供が急に伸びるポイントがいつなのか予測することは難しいですが、
そのポイントが来るように促すことはできます。
それが言葉を発するための土台を築くということです。
有意味語を発するためには、例えば以下のような土台が必要です。
☑適切な聴力がある。
→気になるときは医療機関で検査してもらいましょう。
☑適切な口や舌の形をしている。
→気になるなら口腔外科や歯科でみてもらいましょう。
☑人や動物、おもちゃなど何かに向かって声を出す
→たとえ有意味語になっていなくても、まずは対象に何らかの声を出す姿勢が必要です。
☑母音や口唇音が出る
→母音(あいうえお)や口唇音(「ぱぴぷぺぽ」や「ばびぶべぼ」など)といった簡単な母音や子音の発音ができているか。
ちなみに上下の唇を一度くっつけないと発音できない音を口唇音と言います。
☑大人の声を真似ようとする
→真似るは学ぶ。周りの声を真似ようとして子供は発音や言葉を学びます。
子供が真似たら大いに褒めてあげて、真似を促しましょう。
言葉に必要な発達の土台を見ていきましたが、
やはり不安なときは誰かに相談することが大切です。
まずは家族やパートナー。
そして専門機関。
一人で悩まないことが大切です。
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