育児・教育コラム

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教師の給料は上げるべきなのか?それで教育の質は上がるのか?

公開日:2019年10月4日


 
 

教師の給料は上げるべきなのか?

教師の給料は上げるべきなのでしょうか?

当然、「教師」も「人」ですから、
労働基準法などから考えてブラックな環境に関しては改善していく必要があると思います。

一方で、
教師の給料を上げることが教育の質を上げることに直結するかと言えば微妙なところがあります。

以下、これらの根拠を。

 
 
 

先生の質を上げるための2つの方法

「教師の給料を上げることが教育の質を上げる」というのは2つの側面が考えられます。

1つは給料が上がることで良い人材が来るのでは?という仮説。

これは長期的にはあるかもしれませんね。
一方で、教師は「教員免許」という参入障壁がありますから、
人材確保の観点を考えるなら「給料を上げる」だけの議論は不十分な印象も否めません。

2つ目が、給料が上がることで既存の先生達のモチベーションが上がって教育の質が上がるのでは?という仮説。

この点について考えてみたいと思います。

 
 
 

給料アップと教育の質の関係

ヴァンダービルド大学のスプリンガー専任講師らの研究チームによると、

先生の成果に応じて報酬を準備しても、成果に変化はありませんでした。

教師じゃない人からしたら「へぇ、そうなんだあ」という感じで、教師からしたら非常に残念な研究結果ですね。

このあたりの理由についてはまだはっきりとはしていませんが、

仮説としては、
先生がやる気がないのではなく、
現状の学校という組織では成果主義が導入されても先生個人ができることは限られていて、成果につながりにくいからというのが有力です。

ちなみに、
成果が出たらボーナスを増やすのではなく、
成果がうまく出なかったらボーナスを減らすという減点法だと学力が向上したのだとか。

これは先生だからというよりは、

人間は何か富が増えるよりも減ることへのほうが注意が向くという心理学を応用しているのだと考えられます。

いずれにせよ、結果を出せないなら給料を減らすというのはさすがにちょっとかわいそうな気もしますよね。

 
 
 

おわりに

子供にとって教師といのは重要な存在ですよね。

一方で、教師の労働環境の過酷さも昨今問題になっています。

教育と言う個人にとっても社会にとって重要なテーマですから、研究に基づいた理にかなった政策が進められるといいですね。

 
 
 

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参考資料

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