さくらんぼ計算はいつまで?
さくらんぼ計算はおおむね1年生頃に習い、2年生以降は筆算の学習に伴い書くことが減っていくと考えられます。
これは2年生以降でさくらんぼ計算をしなくなるというわけではなく、頭の中でできるようになるという感覚かと思います。
ただしさくらんぼ計算は学習指導要領で取り扱う正式な内容ではありません。
あくまで工夫の1つなので、実際は学校や地域によっていつまで「書かせるか」は差があると考えられます。
解説
さくらんぼ計算の意義
子供が算数につまづく原因として、「数の分解・合成」を理解できていないケースが多いです。
さくらんぼ計算は、「数の分解・合成」の概念の理解を促します。
「数の分解・合成」とは、例えば「5」は「3と2」であるという感覚です。
こういった感覚が十分に備わっていると、例えば「8+7」は「10+5」でもあると瞬時に判断でき、スムーズな計算が可能となります。
数の合成と分解を学ぶ
算数を学び始める1年生の頃に、この「数の分解・合成」の学習に力を入れる学校が増えてきています。
そして2年生になると今度は筆算が始まります。
筆算の計算過程でさくらんぼ計算を記入する場合もありますが、いずれにせよ計算の数が大きくなっていく中で、さくらんぼ計算の過程を書く機会は減っていくでしょう。
参考資料
『小学1年生における計算学習の現状と課題 : 1年生の算数指導に関わった経験のある教員への質問紙調査と1年生への調査を通して』(植草学園短期大学)2022年6月3日検索
『数表記・数詞・具体物の三項関係に関する論考』(京都女子大学)2022年06月03日検索
『小学校学習指導要領解説算数編(後半)第3章 各学年の内容』(文部科学省)2022年06月11日検索
『インタラクションを通した数の概念の獲得』(人工知能学会全国大会論文集)2022年06月11日検索
『学習指導要領「生きる力」 第2章 各教科 第3節 算数』(文部科学省)2022年6月11日検索
『1年「たしざん(2)」(東京書籍)向山型算数でこう授業する』(TOSS LAND)2022年06月11日検索
『竹森 正人』(note)2022年06月11日検索