20まで数えられるのは何歳から?
子供が1~20までの数を数えることができるのは何歳頃からなのでしょうか。
目の前にお菓子やビー玉があり、これを数えて例えば13や18といった個数がわかるようになるのはいつ頃からなのでしょう。
子供の発達には個人差があるのであくまで目安ですが、
子供が20まで数を数えることができるのは5歳頃からです。
解説
1~20まで数えるために必要な力
数を数えるには、数字を順番に言える数唱の力と、そこから任意の数を取り出せる力が必要になります。
前者は1,2,3……と数を順番に言える力です。
1の次はなんの数字が来るのか、15の次はなんの数字がくるのか。
数字を順に正しく言えなければ、数を数えることはできません。
後者は数えた個数が結局なんなのかわかったり、取り出したい数だけ数を扱える力です。
子供の頃は、1,2,3……と数を順番に言えても、単なる暗記で実際に数を数えることができない場合があります。
「1,2,3,4,5」と子供が言えても、「じゃあ、それは何個?」と聞くと「5」と言えない場合があります。
このように、数唱の力と数を取り出せる力は別々の力であり、それぞれが伴って初めて実際に数を数えることができます。
数唱の力
子供の発達を見る検査に、認知・言語促進プログラム(NCプログラム)というものがあります。
子供の発達を言葉や運動など幅広く、しかし要点を押さえて評価できる検査です。
上記によると、子供が1~20までの数を言えるのは4歳頃からと考えられています。
1~20までの数字を順番に飛ばさず言えなければ、個数を正確に数えることはできません。
こういった数唱の力は4歳頃から徐々に身についていきます。
また、子供が小さいうちは数唱の声と指が合っていないことがしばしばあります。
口では「1,2,3」と言っていても、それを数えている指と声がどんどんずれていって、例えば「12」と言っているときに14個目を指差しているような状況です。
このように、数唱は数字を飛ばさず順番に言える力と同じくらい、声と指が合っていることが大切です。
数を取り出す力
子供の発達の目標を年齢別・段階別に見ることができる評価・訓練方法の1つであるポーテージ早期教育プログラムによると、
20までの範囲の数を数えることは5~6歳頃の発達と考えられています。
この頃になると、20個ある物の中から「17個ちょうだい」と言うと17個を数えて渡すことができはじめます。
子供が数を理解できているか見る際は、母数よりも少ない数を言うのが基本になります。
例えば20個ある中から「20個ちょうだい」と言っても、目の前の物を全部渡せばいいだけになってしまいます。
こうなると子供が数えなくても正解してしまう可能性があります。
20個の中から16個、22個の中から20個などのように、母数よりも少ない数を指定し自分で数えなければ正解できない状況を設定することで、子供の数の理解度を見ることができます。