性教育で性交渉を扱うのは何歳から?
性教育において、性行為の具体的な内容に触れていいのは何歳くらいからなのでしょうか?
目安としては、性教育として具体的な性行為に触れていいのは子供が9~12歳頃からと考えられます。
解説
子供に性教育を行うこと
日本の性教育は海外と比べて遅れているというイメージがついて久しいです。
その背景には、性教育で性のことを扱うと、むしろ子供が性に興味を持って悪影響があるのではというイメージがあるのではないでしょうか。
しかしながら、適切な性教育はリスクの高い性的行動や性感染症を防止する効果があると国際的に考えられています。
年齢ごとに段階を踏まえた性教育は、子供達の将来にとってプラスにはたらくことが予想できます。
包括的性教育(CSE)
では性教育はどのような形式・指針の下でで行ったらいいのでしょうか。
国際的な性教育のガイドラインの1つに、ユネスコが公表している「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」があります。
このガイダンスで提唱される「包括的性教育(CSE)」は客観的で国際的な性教育の形態の1つと言えるでしょう。
包括的性教育とは、性行為に関する知識だけでなく、ジェンダー平等や性の多様性といった人権尊重を基盤にした性教育のことです。
性行為に関する性教育の時期
この「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」によると、性行為つまり生殖に関する具体的な知識に触れるのは9~12歳頃のカリキュラムとなっています。
具体的には、
生殖のために必要な段階、
男性器が女性器内で射精する性交の結果で妊娠が起こること、
などが取り扱われています。
また9~12歳の時期は月経についての知識も取り扱い時期です。
ちなみに9~12歳の性教育の前段階である5~8歳の時期には、「精子と卵子が結合し、それが子宮に着床して初めて妊娠が始まる」ことに触れていきます。
補足記事
参考資料
『国際セクシュアリティ教育ガイダンス』(UNESCO)2021年5月2日検索
『HIV/AIDSについて(ファクトシート)』(厚生労働省検疫所)2021年12月18日検索
『PrEPって?』(国立国際医療研究センター SH外来)2021年12月18日検索
『抗HIV薬の曝露後予防内服(PEP)』(国立研究開発法人国立国際医療研究センター エイズ治療・研究開発センター)2021年12月18日検索