上手な子供の叱り方
上手な叱り方とは、
感情的にならず、子供を諭すようにし、親自身が一貫した対応をとることです。
状況にもよりますし、すべての家庭がそうとは言えませんが、
「叱ったつもり」になっている親御さんは多いです。
その叱り方では子供はまた同じことを繰り返す。
それが目に見えるような叱り方をしている家庭は意外と多いです。
もしかしたら子供が「困ったこと」を繰り返す背景には、叱り方に工夫の余地があるのかもしれません。
声を荒げることが、子供の興味の対象になることもある
子供がそういう言動をしたのは、「かまってほしかった」だけ。
こういう表現はよく耳にしますね。
「叱る」というと「怒る」とか「怒鳴る」といったことをする人も多いですが、
怒鳴ることが必ずしも子供の「困った言動」を抑制する手段になるかと言えばそうとも言えません。
先ほど書いた通り、
お子さんによっては、怒鳴るという「大人の感情変化」を「かまってもらっている」と無意識に捉えることも少なくないからです。
怒鳴るという行為が、むしろお子さんの「叱らないといけないような行動」を増やす原因にもなるのです。
「社会的に好ましくない言動」をやっても得をしない状況を作る
「叱る」とは本来、子供に言動を改めてほしいという思いのもと行います。
つまりどうやったら子供がその「社会的に好ましくない言動」に興味がなくなるかを考えます。
人間というのは変化に反応する生き物です。
大人が怒鳴ると、それは変化になります。
変化を起こすと子供はそこに注意が向きます。
そうではなくて、
子供を冷静に諭すようにします。
そして子供がその「社会的に好ましくない言動」をやっても得をしない状況を作ります。
例えば子供がおもちゃを乱暴に投げる。
このとき、あくまで冷静に「おもちゃは大切にしようね」と伝えます。
ここで「わっ、投げないで」とテンションを上げてしまうとそれが子供にとってやりとり遊びになってしまいます。
おわりに
子供の叱り方というのは難しいものです。
同じ言動でも、お子さんや状況によってその対応は異なります。
しかしながら共通するのは、
子供がその「社会的に好ましくない言動」をやって、その子にとって「得をすること」が起これば、子供はまたそれを繰り返します。
お店で寝そべればおもちゃを買ってもらえる。
おもちゃを投げればお片付けをしなくてすむ。
嫌いな食材を床に落とせば、怒鳴られるだけで、それを食べなくてすむ。
たとえ怒られてもその後に子供にとってうまくいけば、怒られることは必ずしも子供にとって嫌なことではなくなってしまいます。