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ソーシャルスキルの評価に役立つ検査
学力や知識だけでなく、コミュニケーションや社会性は人が社会で生きていく上で重要です。
しかしながら、知能検査と異なりそういったコミュニケーションスキルやソーシャルスキルは数値化しにくいものです。
今回は、そんなコミュニケーションスキル・ソーシャルスキルの客観視に役立つ検査をいくつかピックアップします。
検査一覧
KiSS-18
社会的スキルの評価としては有名な検査の1つです。
質問に対して5段階で回答してもらいます。
詳しくは以下をご参照。
SMQ-R(場面緘黙質問票)
「場面緘黙」とは、家庭などでは話すことができるのに、学校など特定の場所だと不安のため話すことができなくなる症状のことです。
コミュニケーションスキルとは微妙に異なりますが、もしもその子に場面緘黙の傾向があるなら、それを無視してコミュニケーション面にアプローチはできません。
SMQ-Rは場面緘黙を評価します。
S-M社会生活能力検査
S-M社会生活能力検査は社会生活能力を評価する実生活に根ざした検査です。
乳幼児~中学生を対象とします。
社会的望ましさ測定尺度(SDSC)
その人の本心ではなく、他人の目を気にした回答を「社会的に望ましい回答」と言います。
問診ではこの「社会的に望ましい回答」が多いと、結果が正確に出せません。
SDSCでは、その子の社会的望ましさの程度を測定できます。
要するにその人がどのくらい他人の目を気にして質問に答えがちかを見る検査です。
児童用主張性尺(ASC)
自分の気持ちを、相手の気持ちを害することなく、理解してもらえるように伝えることは重要なコミュニケーションスキルであり、ソーシャルスキルでもあります。
こういった能力をしばしば「主張能力」と言ったりします。
ASCはその子の主張能力を評価します。
おわりに
いずれの検査の結果も目安程度に捉えることが望ましいでしょう。
コミュニケーションや社会性は十人十色で状況によって答えも様々ですから、あくまで柔軟に考えていきたいものです。