クレベリンで感染症予防できるのか?
クレベリンって効果があるのでしょうか?
特に置き型タイプのクレベリンはその便利さから発売当初はけっこう話題になりましたね。
しかしながら、
置き型タイプや身につけるタイプのクレベリンを使っても、感染症(インフルエンザやコロナウイルス)予防の効果は薄いのではと個人的には考えます。
以下、もう少し詳しく。
二酸化塩素のエビデンス(科学的根拠)
クレベリンやその他類似製品の主成分は「二酸化塩素」です。
つまりこの二酸化塩素が感染症予防においてどのくらい有効なのかというのが問題の焦点になります。
置き型タイプの製品などで空気中の二酸化塩素の濃度を調整することで、感染症予防に効果があるのか。
効果があるとする論文と、ないとする論文があり意見は別れているところです。
効果があるとする論文の1つが大幸薬品株。
効果がないとする論文の1つが日本環境感染学会。
双方の立場を比較して考えていきたいと思います。
二酸化塩素の効果の実際
確かに二酸化塩素自体には、ウイルスに対抗する効果はあるようです。しかし実生活においてはその力は非常に小さい。
具体的には、
感染症予防には部屋の湿度を適切に保つことが効果的で、その効果と比べれば二酸化塩素の効果は微々たるもの。というのが落とし所のようです。
特に乾燥している場所ではその乾燥が一番の問題で、二酸化塩素を置いたくらいではほとんど効果はない様子。
また、二酸化塩素の安全性というか、人体に害がないと言い切れる適切な濃度はまだはっきりしていない部分もあり、そういう意味でも使用は微妙な印象を受けますね。
おわりに
健康というのは誰にとっても関心ごとですが、その判断は難しいものです。
個人的には置き型タイプの二酸化塩素は、感染症予防の効果は高くない印象を受けます。
それよりは部屋の換気や湿度調整のほうが地に足がついているのかなと。
ただ、人の考えは千差万別なので、あくまで参考程度に。
参考資料
『低濃度二酸化塩素による空中浮遊インフルエンザウイルスの制御』(日本環境感染学会)2020年2月7日検索
『クレベリンでコロナウイルスが防げる、はエビデンスがあっても信頼度に問題あり!!』(五本木クリニック)2020年2月7日検索
『大幸薬品、大阪府立大学と共同で行った 二酸化塩素と次亜塩素酸ナトリウムとの除菌能力の比較実験の結果を発表 』(大幸薬品株式会社)2020年2月7日検索