Tobii Eye Tracker 4C(トビーアイトラッカーフォーシー)の設定方法についてです。
1. 目の動きでパソコンを動かしたい
視線入力、とりわけ障害者のIT支援においてよくあるニーズが「パソコン画面を見ることで、マウスでいうところの左クリックをできるようにしたい」というもの。
なるほど。確かにこれができれば視線の動きだけでいろいろパソコンの操作ができそうです。
でも、視線入力機器をパソコンにつなげればすぐに左クリックができるわけじゃありません。設定が必要なんです。
以下、視線入力で左クリックをできるようにするまでの手順を書いていきます。
2. 流れ
「目の動きでパソコンを動かす」
脳性麻痺やALSなど重度な身体障害を持つ方にとっては夢のような話ですよね。
そんな「視線入力」に必要な機械はずいぶんと安くなってきて、一般でも手が届く範囲になってきました。
視線入力に必要な機器で最もコスパがいい機種の1つがTobii Eye Tracker 4C です。
Tobii Eye Tracker 4C はつないだだけではパソコンは反応しません。
Tobii Eye Tracker 4C をパソコンが認識するためのソフトウェアを入れる必要があります。
そして、Tobii Eye Tracker 4C をパソコンが認識できるようになってはじめて、「じゃあ視線入力で何をするか?」という設定がはじまるわけです。
①Tobiiをつなぐ
↓
②Tobiiをパソコンに認識させる
↓
③左クリックの設定をする
つまり②と③でそれぞれソフトが必要になるわけです。
3. 手順
まず必要なソフトをダウンロードしてインストールします。
以下の記事で必要なリンク先をまとめています。
補足記事:Tobiiのサイトがわかりにくいのでリンク先をまとめておく。
そして左クリックできるようにするためのソフト(アプリ)を入れましょう。
ググればいろいろありますのでお好きなものを。
いずれにおいても左クリックだけでなくダブルクリックや右クリックなどパソコン操作に必要な動作が一通り入っています。
「シンプルに左クリックだけ」ってアプリは残念ながらあんまりない。
やっぱり自立操作を想定してか、多機能なものが多いですね。
ちなみに視線入力によってマウスカーソルを動かしたり文字を打ったりするのはWindows10のパソコンなら標準設定でできます。
画面左下のウインドウズマークから「設定」→「Windows の設定」→「簡単操作」→「その他のオプション」→「視線制御(ベータ)」をオンにしましょう。
4. まとめ
そんな感じで、「Tobiiを認識させるソフト」と「視線で何をさせるかというソフト」は別個なわけです。
最初は面倒に感じますね。でもこれらが別々になっていることで、設定の幅が広がるわけです。
例えば視線で動かせる無料のソフト、Hearty Ladder(ハーティーラダー)なんかは良い例です。