視線入力

Tobii Eye Tracker 5の解説と感想|障害者の視線入力

公開日:2020年10月15日


 
 

Tobii Eye Tracker 5の解説と感想

視線入力機器である「Tobii Eye Tracker 5」は2020年に発売されました。

1つ前の機種である「Tobii Eye Tracker 4c」の新しいモデルになります。

新しいモデルであるため4cと5は共存するのではなく、

「Tobii Eye Tracker 5」の発売に伴い「4c」は販売されなくなり、視線入力を今後検討する人は「Tobii Eye Tracker 5」が選択肢になってきます。

性能が向上したのは嬉しいですが、

選択肢がないぶん、「Tobii Eye Tracker 5」は価格が当時の「4c」よりも高いのが残念です。

 
 
 

Tobii Eye Trackerとは?

そもそも「Tobii Eye Tracker」は目の動きでパソコンの操作・入力を行う「視線入力機器」の1つになります。

視線入力という近未来的なイメージ通り、従来の視線入力機器は一般の人が手が出せるような価格ではありませんでした(1台100万円くらいした時代がありました)。

そんな視線入力を当時2万円ほどで可能にしたのが「Tobii Eye Tracker 4c」です。

Tobii Eye Trackerは元々ゲームを想定した機器ですが、その性質から重度の身体障害者がパソコンを操作するための機器としても活用されています。

 
 
 

Tobii Eye Tracker 4cとTobii Eye Tracker 5の比較

「Tobii Eye Tracker 5」は前の機種である「4c」より性能アップがうかがえますが、その中でも個人的にはヘッドトラッキング性能の向上が印象的です。

機械のセンサーが人間の眼球を検知し動きを追うことを「アイトラッキング」と言います。

そして頭部の動きを検知するのが「ヘッドトラッキング」です。

安定した視線入力と行うためには、機器が人間の体の動きを素早く検知し、誤差を修正する必要があります。

人間は視線を動かす際に大なり小なり頭も動いてしまうものです。

そのため正確な視線入力には視線と頭部の動きをきちんと検知することが必要です。

「Tobii Eye Tracker 5」は「4c」よりヘッドトラッキング技術が向上し、不自然な頭のブレが軽減されたように感じます。

 
 
 

おわりに

「4c」から「5」になり性能が向上したのは嬉しいですが、個人的には価格が高くなってしまったのは残念だなあと思います。

なぜなら視線入力機器は高価な機種になりがちで、コスパを考えると選択肢がほぼ「Tobii Eye Tracker」シリーズ一択になってしまいます。

そのため障害などの理由から視線入力の使用が非常に重要な意味を持つ方の場合、この選べない状態での価格アップは少し酷な状況かなと思ったりします。

 
 
 

参考資料

-視線入力

テキストのコピーはできません。