子供が言葉が50語を超えると発達が加速する
子供は言える言葉が50語を超えたあたりから、言葉の発達がより顕著になると考えられています。
子供の言葉の数は一定のペースで増えるのではなく、ある時期から急激に増える傾向があります。
あくまで目安ですが、その急激に増える時期が訪れる目安は言える言葉が50語を超えたあたりからです。
解説
ボキャブラリースパート
それまではゆっくりと増えていた子供の言葉が、ある時期から急激に増え始めます。
こういった現象をボキャブラリースパートと言います。
ボキャブラリースパートが始まる前は1週間に3語ほどのペースで子供は言葉を獲得していきます。
これに対し、ボキャブラリースパートが始まると1日に10語ほどの言葉を獲得してくと考えられています。
語彙爆発の時期
日本コミュニケーション障害学会の論文によると、ボキャブラリースパートは1歳後半頃から見られると考えられています。
そして書籍「言語聴覚士のための言語発達障害学」によると、1歳半頃の表出語彙数は50語ほどと考えられています。
以上から、子供が言える言葉の数が50語を超える時期は、語彙が爆発的に増える時期の目安になると考えられます。
子供の言葉の数を把握すること
言葉は量だけでなく質も大切です。
そのため子供の言葉の数を必要以上に数える必要はありません。
ある程度の言葉が出てきたら今度は質に着目するほうが有意義です。
とは言いつつも、言葉がまだ少ないうちは親がその子の語彙を把握してあげることはやってあげていいかもしれません。
子供の言葉の数が10個前後の頃は把握してあげたほうがよいでしょう。
そして可能であれば50個くらいまでは把握してあげると子供の成長の予測が立てやすいかもしれません。
一方で、子供の言葉が100や200になれば、それらを書き留めるよりは言葉の使い方に着眼点のウエイトを置いたほうが良いでしょう。
参考資料
『感覚器の成長・発達』(バイオメカニズム学会)2021年8月3日検索
『0歳児の言語習得と四肢運動の発達』(バイオメカニズム学会)2021年8月11日検索
『前言語期の音声発達』(日本音声言語医学会)2021年8月13日検索
『〈コミュニケーション障害と発達心理学の接点〉1語発話期後半にみられるボキャブラリー・スパートをめぐって』(日本コミュニケーション障害学会)2021年8月25日検索