心理学

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基準関連妥当性とは?|わかりやすく簡単に解説

公開日:2023年7月26日


 
 

基準関連妥当性とは?

 基準関連妥当性とは、その尺度と外的基準との関連性から妥当性を見る方法です。

 端的には、「基準関連妥当性」とは、何か新しい尺度を作るときに、すでにある正しい尺度と同じように答えを出せるかを見ます。

 
 
 

解説

位置付け

 そもそも「妥当性」とは、「測定方法」が「測定したいもの」をちゃんと「測定できているか」という着眼点のことです。

 そして妥当性は「基準関連妥当性」「構成概念妥当性」「内容的妥当性」の3つに分類されることが多いです。
 このように基準関連妥当性は妥当性の種類の1つと言えます。

 歴史的には基準関連妥当性は妥当性の中でも比較的古くからある概念です。

 ただし近年の学説によっては、妥当性は構成概念妥当性の1つにまとめられるとする考えもあります。
 これは「基準関連妥当性」「構成概念妥当性」「内容的妥当性」がそれぞれ妥当性について完全に独立したものではなく、重なる部分もあるという考えです。

 以上を踏まえ、便宜的に「基準関連妥当性」について以下で例を挙げながら見ていきます。

 
 

意味

 冒頭で述べた通り、基準関連妥当性はその尺度が外的基準ときちんと関連しているかを見ます。

 例えば予備校の模試は、「希望の大学に受かる」ことが外的基準であり、「希望の大学に受かる」ことにまったく役に立たないいわゆる「ヤマを外した問題」では意味がないでしょう。

 例えば会社の「適正試験」は「入社後に会社で適切に働けるか」を見る試験であると言えます。
 このため適正試験の問題内容は「入社後に会社で適切に働けるか」という要素としっかり関連した内容でなければいけません。

 このように、社会ではある物事を予想するためのテストや尺度を多用します。

 このような将来予測に用いる尺度において、基準関連妥当性の検証は重要です。

 
 
 

「妥当性」の種類や意味

 
 
 

参考資料

『妥当性概念の歴史的変遷と心理測定学的観点からの考察』(一般社団法人 日本教育心理学会)2023年6月18日閲覧

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