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指差しの教え方や練習方法
子供の言葉やコミュニケーションの発達において指差しは大切な指標の1つです。
指差しはその意図によって複数の種類があり、難易度にも段階があります。
子供に指差しを教える場合は、簡単なものから難しいものへと段階を踏んでいくのが有意義です。
このためにはその子がどの指差しをできていないのかの見極めが必要です。
指差しの発達の流れ
最初の段階として、指をさすという行為自体をまずできるようになる必要があります。
他者に伝達意図のない、単に自分が興味のある物を指差している行為を「漠然とした指差し」と言います。
指差しをできるようになるためには、まずは何かに興味を持つことが必要です。
そのためには自分が興味のある物をじっと見る、つまり注視する必要があります。
これらは指差しに対してしばしば「目差し」とも言われます。
指差しの前段階として目差しを子供ができているか確認してあげましょう。
またこれらと併行して、他者の指差しを理解する力も大切です。
漠然とした指差しを獲得したら、いよいよ他者への伝達意図を含んだ指差しを練習していきます。
伝達意図を含む最初の指差しは、「要求の指差し」です。
要求の指差しとは「○○取って~」などの指差しです。
要求の指差しを獲得したあとは、今度は他者と共感をするような指差しを獲得していきます。
例えば散歩していて「ワンワンいるよ~」など相手と状況を共有・共感したい意図がある指差しです。
これらは「叙述の指差し」と言います。
例えば親が絵本を子供に見せて「ワンワンどれかなぁ?」と聞き、子供が犬の絵を指差す。
こういった指差しは「応答の指差し」と言われます。
応答の指差しは指差しの最終段階とも言われ、応答の指差しをもって子供の指差し機能の完成とされることが多いです。
指差しの練習方法
漠然とした指差しの練習
要求の指差しの練習
叙述の指差しの練習
応答の指差しの練習
参考資料
『自閉症幼児における応答の指さしと言語獲得』(神戸大学学術成果リポジトリ)2020年7月2日検索
『1歳児における叙述の指さしと他者との共有経験理解との関連』(J-STAGE)2020年7月2日検索
『指さし行動の発達的意義』(J-STAGE)2020年7月2日検索
『1歳6か月児の健康診査』(奈良県)2021年9月25日検索