二語文・三語文の定義
言葉の発達において「二語文」「三語文」といった指標はよく用いられます。
「二語文」や「三語文」といった際の語の数え方は、おおむね文節を基準に考えることが多いです。
解説
意外と曖昧な定義
子供の発達において非常によく耳にする指標である「二語文」や「三語文」。
しかしながらその数え方について「『まま ねんね』は二語文です」と例を呈示されることは多いですが、その定義や基準を明記しているところは少ない気がします。
このようにやや曖昧で統一された定義がはっきりとは明記されないことが多い「二語文」や「三語文」。
このため「バナナ たべた」は二語文なのか。
「バナナをたべた」は二語文なのか三語文なのかといった迷いが生じる保護者も多いのではないでしょうか。
二語文・三語文の定義
実際のところ、言葉の発達において「二語文」「三語文」と言う場合は文節で数えることが多いです。
日本音声言語医学会の論文で二語文の数え方を文節としている論文があります。
その他の発達検査や言語発達に関する論文についても二語文の二語を文節で数えているものは多いです。
つまり、「バナナ たべた」も「バナナをたべた」も二語文であると言えます。
文節とは?
文節とは文章を意味がわかる最小単位で区切ったものです。
もう少し詳しく言うと、文節とは自立語あるいは自立語と付属語で区切った最小単位です。
大雑把には、「ね」や「さ」で区切っても意味が通るよう区切るやり方が感覚的でよく使われます。
つまり、「ママがごはんをつくった」は「ママがね、ごはんをね、つくったね」などのようにする考え方です。
このようにすると、「ママがごはんをつくった」が三語文であることが感覚的にわかります。
補足記事
参考資料
『言語理論を基盤とする言語獲得研究―二語発話段階から多語発話段階への移行について―』(日本音声言語医学会)2022年3月12日検索