感度・特異度とは?
感度とは、疾患のある人達を対象に、実際に検査が陽性と反応する確率です。
特異度とは、疾患のない人達を対象に、実際に検査が陰性となる確率です。
一般的に感度と特異度の両方が高い検査が良い検査とされます。
解説
感度と特異度の意味
例えば感度が90%とは、100人の疾患のある人がその検査を受けると、90人は陽性になることを意味します。
つまり10人は見逃すことになります。
例えば特異度が90%とは、100人の健康な人がその検査を受けると、90人は陰性になります。
つまり10人は病気がないのに病気ありと判断されてしまいます。
感度と特異度はバランスが大切で、どちらかだけが良ければいいというわけではありません。
例えば感度90%、特異度10%の検査があったとします。
この検査は疾患がある人100人中90人を検出できますが、疾患がない100人中90人を疾患ありとしてしまいます。
つまり感度が高く特異度が低い検査は、病気でない人を過度に陽性と判断してしまいます。
逆に感度が低く特異度が高い検査は、疾患のある人を見逃しやすくなってしまいます。
感度・特異度の計算方法と図解
以上を踏まえ、感度と特異度の求める際の式は以下のようになります。
「感度」=「検査の陽性数」÷「疾患のある人の数」
「特異度」=「検査の陰性数」÷「疾患のない人の数」
そしてこれを図に表すと、以下のようになります。
|疾患あり|疾患なし|
ーーーー|ーーーーーーーーー|ー
検査陽性| 真陽性| 偽陽性|
ーーーー|ーーーーーーーーー|ー
検査陰性| 偽陰性| 真陰性|
ーーーー|ーーーーーーーーー|ー
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感度=真陽性÷(真陽性+偽陰性)
特異度=真陰性÷(偽陽性+真陰性)
陽性的中率・陰性的中率とは?
参考資料
『臨床検査の偽陽性と偽陰性について』(日本臨床検査医学会)2022年7月23日閲覧
『陽性的中率や陰性的中率とはどんな計算?有病率や感度特異度との違いをわかりやすく』(いちばんやさしい、医療統計)2022年7月23日閲覧
『感度と特異度の計算方法をわかりやすく!分割表からの求め方を解説!』(いちばんやさしい、医療統計)2022年7月23日閲覧