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自閉症スペクトラム障害(ASD)と反応性愛着障害(RAD)の違い
自閉症スペクトラム障害(ASD)と反応性愛着障害(RAD)は異なった障害ですが、臨床的に類似した症状を呈します。
自閉症スペクトラム障害と反応性愛着障害の違いは、反応性愛着障害のほうが対人面に関する敏感さが見られます。
また適切な治療・フォローアップによる対人面の変化は、反応性愛着障害のほうが比較的見られます。
解説
自閉症スペクトラム障害と反応性愛着障害の関係
自閉症スペクトラム障害(ASD)とは、脳機能の変異による障害です。
これに対し反応性愛着障害(RAD)とは、不十分な愛着形成によって生じる症候群です。
反応性愛着障害は他人に無関心な「抑制型」と、他人と距離が近すぎる「脱抑制型」があります。
このうち反応性愛着障害の「抑制型」は(特に知的に遅れのない)自閉症スペクトラム障害と症状が酷似しており、現場では鑑別診断が重要となります。
なぜなら対象児がASDかRADかによって支援の方法や予後が異なるからです。
アプローチの違い
自閉症スペクトラム障害(ASD)とは、脳機能の変異による先天的な障害とされています。
このため自閉症スペクトラム障害児へのアプローチとしては、生活の困難さの背景となっている中核症状の最小化、QOLの向上、本人および家族のストレス軽減などが考えられます。
これに対し、反応性愛着障害(RAD)は虐待は不適切な養育によって愛着形成ができなかったことで生じます。
このため反応性愛着障害児へのアプローチとしては、生活環境の改善を中心とした良好なコミュニケーション環境の提供、精神療法などが考えられます。
反応性愛着障害の特徴
自閉症スペクトラム障害と異なった反応性愛着障害の特徴として、対人面に関する敏感さが挙げられます。
これは「ひねくれた行動」など他者を踏まえた言動などです。
また、反応性愛着障害の対人関係は抑制型から脱抑制型へと変化する傾向があります。
このような質的な変化も、自閉症スペクトラム障害にはない反応性愛着障害の特徴と言えるでしょう。
このように自閉症スペクトラム障害と反応性愛着障害は時間を経る中で鑑別が行いやすくなる傾向があります。
実際の症例の報告では、この期間は平均1年ほどと考えられています。
反応性愛着障害とは?
参考資料
『発達障害者支援とアセスメントに関するガイドライン』(特定非営利活動法人 アスペ・エルデの会)2025年3月15日閲覧



