ADHDの性格の特徴
ADHD(注意欠如・多動症)の人は高い神経質傾向と低い誠実性、程度は少ないですが低い調和性が傾向として考えられます。
「神経質傾向」「誠実性」「調和性」は、人の性格を分析する際に5つの因子で考えるビッグファイブ理論における因子のことです。
解説
ビッグファイブとは?
ビッグファイブとは、人の性格を5つの要素で考える理論のことです。
- N:神経質傾向(Neuroticism)
- E:外向性(Extraversion)
- O:開放性(Openness to Experience)
- C:誠実性(Conscientiousness)
- A:調和性(Agreeableness)
ビックファイブにおいて人の性格は上記のような5つの要素のバランスで説明されます。
このうち神経質傾向は、怒りや不安といったネガティブな感情に関連します。
誠実性は、ルールを守る秩序や忠実さ、目標達成のために長期的な取り組みを行える達成努力や自制心に関連します。
調和性は、人を信用したり利他的な行動に充実感を感じたり、他者との対立を避けるような傾向に関連します。
ADHDのメリット・デメリット
現代社会において、ADHDは教室での勉強やルーティン化された仕事において「落ち着きのなさ」「ミスの多さ」といったマイナスの結果をもたらすことがあります。
一方で、ADHDの特性は時代が異なればむしろ強みであるという意見もよく言われます。
狩猟採集生活など状況が目まぐるしく変わる状況ではADHDのある意味でフットワークの軽さは重要です。
また現代のおいても例えばスポーツや新しいことにチャレンジするビジネスなどでは力を発揮することもあるでしょう。
ビッグ・ファイブ理論とは?
参考資料
ダニエル・ネトル(Daniel Nettle)(著)、竹内 和世(翻訳)『パーソナリティを科学する―特性5因子であなたがわかる』白揚社、2009年