幼児期のADHDの特徴
幼児期は不注意の側面に比して多動性や衝動性の症状が目立ちます。
また幼児期はそもそも多くの子供が活発であるため、多動性については周囲に埋もれて見逃されることもあるでしょう。
このため幼児期においてADHDの症状で「気になる子」として注目されるきっかけは衝動性である場合が多いです。
解説
不注意の側面
幼児期の場合、ADHDにおける「不注意」の症状はあまり目立たないことが多いです。
比して「多動性」や「衝動性」の要素が目立ち、大人から見ると「活発」や「好奇心旺盛」といった印象を受けます。
多動性の側面
多動性は文字通り「じっとしていることが苦手」「過剰に動き回る」といった症状を伴います。
しかし幼児期は総じて周囲の子供の活動性も高いため、保育園や幼稚園でもそれほど注目されず見過ごされるケースもあります。
親も同様で「子供の頃はこんなものだろう」と見過ごすケースもあるでしょう。
一方で、ずっと一緒にいる親だからこそその多動性に気づき、違和感を持つケースもあります。
後にADHDと子供が診断された保護者の振り返リによると、擦過傷や打撲傷などの小さな怪我が絶えなかったと回想するケースも少なくないようです。
衝動性の側面
- 大人の手を振り切って駆け出す
- 順番を待てない
- 他児を(遊具や玩具に夢中で)突き飛ばしたり叩いたりする
- 他児のおもちゃをいきなり取り上げる
など文字通り衝動的な行動が見られるかもしれません。
このため周囲から「指示が通らない」「乱暴」といった印象を持たれることも少なくないでしょう。
先述の不注意や多動性と異なり、衝動性は比較的周囲の大人から注目され「気になる子」として見られている場合があります。
幼児期のADHDへの対応方法
参考資料
『注意欠如・多動症 (ADHD) 特性の理解』(一般社団法人 日本心身医学会)2022年11月19日閲覧
『ADHD(注意欠如・多動症)の診断と治療』(厚生労働省「e-ヘルスネット)2022年11月19日閲覧