ADHDの割合・発生率
ADHD(注意欠如・多動症)の割合は学齢期において約5%前後と考えられます。
ただし現場目線で見ると子供達の中には診断がついていなくても落ち着きがないいわゆる「気になる子」の存在も認めます。
これらも踏まえながら、ADHDの割合・発生率について見てきます。
解説
ADHDの有病率
アメリカの調査によるとADHDは学齢児童のおよそ1~5%ほどが該当すると考えられています。
また、アメリカ精神医学会が発行し世界的に医療現場で用いられている精神疾患の診断・統計マニュアル(DSM)によると、ADHDの割合は3~5%と考えられています。
また、国内においては厚生労働省のサイトである「e-ヘルスネット」では学齢期の3~7%ほどと記載されています。
ADHDはいわゆる「目に見えない障害」であるため判断が難しい面もありますが、
おおむねADHDの有病率は5%前後とする解釈が妥当と言えます。
このため感覚としては20人に1人、1クラス30人の教室であれば1~2人いるかもしれないといったところでしょうか。
ADHDの内訳
ADHDはその症状から主に「混合型」「不注意優勢型」「多動性-衝動性優勢型」の3つのタイプに分けられる場合があります。
「不注意優勢型」とはADHD(注意欠如・多動症)のうち不注意の側面(ボーっとする、情報を聞き逃すetc)が強いタイプです。
「多動性-衝動性」とは落ち着きのない「多動性」の側面と、目の前の情報や物事にすぐに飛びついてしまうような「衝動性」の側面が比して強いタイプです。
「混合型」とは文字通りこれらが同程度に混在しているタイプです。
DSMの臨床実地試験によると、
ADHDの内訳は「混合型」が最多となっています。
また、比率としては
混合型:不注意優勢型が2:1、
混合型:多動性-衝動性優勢型が3:1
となっています。
落ち着きのない「気になる子」の割合
参考資料
『ADHD(注意欠如・多動症)の診断と治療』(厚生労働省「e-ヘルスネット)2022年11月19日閲覧