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赤ちゃんチーズを食べさせるとき
赤ちゃんにチーズを食べさせる場合は、生後7~8か月以降を目安に、段階的に進めていきます。
最初は塩分や脂肪分が少ないカッテージチーズやリコッタチーズなどが始めやすいでしょう。
その後、子供の咀嚼能力の成長に伴いモッツァレラチーズなども食べやすいチーズかと思います。
さらにその後は、手に入りやすいプロセスチーズなども段階的に始めてみてもいいかもしれません。
ただし子供にアレルギーがある場合はその限りではありません。医師の指示に従いましょう。
解説
離乳食におけるチーズ
厚生労働省による「授乳・離乳の支援ガイド」によると、離乳が進むにつれて塩分・脂肪分の少ないチーズを食材に用いてもよいとされています。
一般に離乳食は、
- 離乳初期(5~6か月)
- 離乳中期(7~8か月)
- 離乳後期(9~11か月)
- 離乳完了期(1歳~1歳6か月)
と大きく4段階に分けられます。
このうち乳製品の摂取が段階的に始まるのが離乳中期であり、生後7~8か月頃に相当します。
このように、チーズの食べ始めは生後7~8か月頃が1つの目安になることがわかります。
チーズの種類と栄養成分
チーズはその製法によって種類が様々あり、栄養成分も様々です。
子供にチーズを食べさせる場合、まずは塩分・脂肪分の少ないチーズから始めるのが望ましいと考えられます。
文部科学省の食品成分データベースを参考にすると、
一般的なチーズの中で塩分・脂肪分が比較的少ない物はカッテージチーズ・リコッタチーズ・モッツァレラチーズなどが挙がります。
チーズは種類によって成分も様々で、例えば塩分は少ないけれど脂肪分は多いといった製品もあります。
しかしながら、一般的によく耳にするパルメザン・ブルー・プロセス・チェダー・ゴーダ・カマンベール・クリーム・マスカルポーネ・カッテージ・リコッタ・モッツァレラなどで比較すると、カッテージ・リコッタ・モッツァレラは塩分・脂肪分ともに少ない物の上位5つの内に入っています。
このうち、モッツァレラチーズは比較的粘り気があるチーズですので、形状の食べやすさも考えるとカッテージチーズやリコッタチーズなどが離乳食で初めて食べさせるチーズに挙がるのではないかと考えられます。
プロセスチーズを食べる年齢
以上のようにチーズ自体は、塩分や脂肪分が少なければ離乳食中期(7~8か月頃)からが候補になっていくでしょう。
一方で、スーパーや食品売り場でよく目にするチーズの1つに、ベビーチーズをはじめとするプロセスチーズがあるかと思います。
これまで挙げたようなパルメザン・ブルー・プロセス・チェダー・ゴーダ・カマンベール・クリーム・マスカルポーネ・カッテージ・リコッタ・モッツァレラなどは「ナチュラルチーズ」と呼ばれます。
プロセスチーズとは、ナチュラルチーズを加熱・冷却して再形成したものを指します。
プロセスチーズはそれなりの固さがあり、またチーズの種類の中で塩分・脂肪分が特別に少ないわけではありません。
むしろ塩分は比較的高い傾向があります。
またベビーチーズなどのプロセスチーズは、歯で噛むことがおそらく必要であり、歯茎で簡単に潰せるほどの固さではないでしょう。
離乳後期にあたる生後9~11か月は、歯茎でつぶせる程度の固さの食材を食べる時期です。
このためベビーチーズを食べるには難しい時期と考えられます。
プロセスチーズは手に入りやすく、個包装で家庭でも食べやすいチーズかと思います。
しかしながら、これらはある程度チーズに食べ慣れて、咀嚼能力もついてきた時期から用いるのが望ましいでしょう。
例えば離乳の完了である1歳~1歳半以降が目安となるかもしれません。
離乳中期・後期・完了期とは?
参考資料
『授乳・離乳の支援ガイド(2019)』(厚生労働省)2020年2月25日検索
『食品成分データベース』(文部科学省)2022年1月15日検索
『チーズの種類』(meiji)2022年1月15日検索