「言語発達遅滞」とは言葉の遅れを意味する診断名、疾患名、あるいは障害名のことです。
1. 言語発達遅滞とは?
言語発達遅滞とは言葉の遅れを示します。
なんらかの背景により、周囲と比べて顕著に言葉が遅れていると医師が判断できる場合に言語発達遅滞と診断されます。
ただし言語発達遅滞という言葉に数値的に明確な基準はありません。
また、言葉が遅れている具体的な背景についても定義されてはいません。
知的な遅れなのか自閉症のような発達障害なのか。
あくまで「言葉の遅れ」という結果に対してつく診断です。
2. 言語発達遅滞の判断基準
先述の通り、言語発達遅滞には明確な基準はありません。
しかしながら目安でいくと例えば益田慎氏は
幼児期は1歳以上、学童期では2歳以上の遅れを認めた場合に言語発達遅滞であると定義されることが多いと述べています。
ここで気をつけるのが、実生活ではお子さん方の月齢は差があるということ。
例えば4月生まれと3月生まれでは同じ学年でも年齢が1歳くらい差がありますよね。
クラスや周りの子と単純に比べるのではなく、そのお子さんの月齢と一般的な小児発達の傾向からみて遅れがあるかどうかを判断します。
3. 「言語発達遅滞」という診断
幼いころは言葉の遅れの具体的な原因がはっきりしないことがあります。しかし現実問題として言葉の遅れは明らかに見られる。そのようなときに「言語発達遅滞」という診断がつくことが多いです。
言葉の遅れをきたす具体的な背景はお子さんによって様々です。
知的障害かもしれませんし、自閉症かもしれませんし学習障害や吃音かもしれません。
いずれにせよこのような確定診断が難しい時期があります。しかし実情として療育を開始する必要性がある。そんな場合に「言語発達遅滞」はある意味で体のいい診断名と言えます。
4. まとめ
言語発達遅滞とは言葉の遅れを指す診断です。
言語発達遅滞に明確な定義はありませんが、慣習としては幼児期は1歳以上、学童期では2歳以上の遅れを認めた場合に言語発達遅滞であると定義されることが多いです。
お子さんに明らかに言葉の遅れが見られる。けれどその背景がはっきりしない場合に「言語発達遅滞」と診断されることがあります。
5. その他の記事
6. 参考資料
『言語発達遅滞とは』(J-STAGE)2018年6月3日検索