偏食の健康への影響
偏食(好き嫌い)が必ずしも健康に直接影響するとは限りません。
偏食の程度や本人の体質にもよるからです。
しかしながら傾向としては、偏食(好き嫌い)は子供の体型や虫歯のリスクを招く可能性が考えられます。
解説
偏食の定義
学術的に「偏食」という言葉に一律の定義はないものの、一般的には「食べ物の好き嫌いが激しく特定のものだけを食べること」を指すと考えられます。
このため「栄養の数値上に問題があるから偏食」というわけではありませんし、「栄養の数値上に問題がないから偏食じゃない」というわけでもありません。
また、子供の中には偏食であっても健康上問題のない子もいます。
一方で偏食があると例えば誰かと同じ食事を摂るコミュニケーションが不自由であったりします。
このように、偏食は栄養面だけと結び付けて完結する問題ではありません。
健康上の偏食のリスク
とはいうものの、偏食に伴う健康面を心配するのは親の性と言えます。
偏食は健康上の直接の原因とは言い切れないとする説もある一方で、例えば日本民族衛生学会の論文では偏食は虫歯ややせ型の体型のリスクではないかと示唆しています。
偏食の予防や改善
偏食が健康上どう影響するかは個人差があります。
しかしながらバランスの摂れた食生活をできるの越したことはないでしょう。
子供の好きな物しか食卓に出さない習慣は偏食のリスクであると考えられており、少々苦手な物も食卓にとりあえず出し、食べる機会がある生活習慣を作ることは大切でしょう。
参考資料
『偏食の観点からみた幼稚園児の食習慣に関するパス解析』(一般社団法人 日本家政学会)2021年9月11日検索
『幼児の偏食と生活環境との関連』(日本民族衛生学会)2021年9月11日検索
『母親の就業状況別にみた幼児の偏食とその関連要因』(日本民族衛生学会)2021年9月11日検索
『幼児期前期における嫌いな食べ物の質的変化に関する縦断研究』(特定非営利活動法人 日本栄養改善学会)2021年9月11日検索
『幼児期における嫌いな食品の変化と偏食との関連』(西九州大学)2021年9月11日検索
『食の問題行動に関する臨床発達心理研究(1)偏食の経験的定義』(広島修道大学)2021年9月11日検索
『食の問題行動に関する臨床発達心理研究(2)偏食尺度の標準化と偏食の諸特徴』(広島修道大学)2021年9月11日検索
『”You will eat all of that!”: a retrospective analysis of forced consumption episodes』(アメリカ国立衛生研究所)2021年9月20日検索
『Increasing fruit and vegetable consumption among preschoolers: evaluation of color me healthy』(アメリカ国立衛生研究所)2021年9月20日検索
『Repeated exposure in a natural setting: a preschool intervention to increase vegetable consumption』(アメリカ国立衛生研究所)2021年9月20日検索