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子供に「いくら」は何歳から?
子供にいくらは何歳くらいから食べさせていいものなのでしょうか?
いくらは生で食べることが多いため、食べ始めの時期に躊躇する家庭も多いでしょう。
あくまで目安ですが、
いくらは3歳以降が食べ始めの目安になると考えられます。
ただし、親がいくらアレルギーを持っていることがすでにわかっているなど、リスクが考えられる場合は医師の指示を仰ぎましょう。
解説
いくらはとは? 何の卵か?
いくらとは魚の卵を指し、特にサケ科の卵を指すことが一般的です。
魚の卵という定義で考えれば「キャビア」などもいくらと言えなくもありません。
しかし日本において「いくら」と言えばツヤのある赤いあの「いくら」を想像することが多いでしょう。
私達がよく目にする「いくら」は主にサケ科の魚の卵です。
いくらは生で食べることが多く、調理法としては塩漬けやしょうゆ漬けが主になります。
いくらを食べていい時期
いくらを食べる時期に厳密な年齢設定はありません。
例えば蜂蜜などは1歳以降といったわかりやすい基準がありますが、いくらにそういった基準はそもそもありません。
いくらの食べ始めに統一された基準はありませんので、生魚の食べ始め時期などを参考に各家庭で納得できる時期を考えることになるでしょう。
生魚の摂取時期については、例えばフランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)に資料があります。
これによると魚介類の種類にもよりますが、3歳未満の子供には生魚の摂取は避けることが望ましいと考えられています。
いくらが3歳未満の摂取は良くないと断言されているわけではありませんが、生魚を食べさせるなら3歳以降というのはざっくりとした目安の1つとも言えるでしょう。
アレルギーとの関係
「いくら」の摂取は何歳くらいからにしたらアレルギーの発症を予防できるのでしょうか?
残念ながらアレルギー防止のための適切な摂取時期というのはまだ解明されていません。
そもそも、食べる時期を遅らせればアレルギーの発症リスクは下がるのでしょうか?
日本小児アレルギー学会をはじめ各種機関は食べる時期を遅らせてもアレルギーの発症を予防できるわけではないと結論づけられています。
むしろ、ピーナッツなど一部の食材では他の食材同様に幼いうちから食べさせることでむしろアレルギーの発症リスクを軽減できるという報告もあるくらいです。
子供の食育は早ければいい遅らせればいいということではなく、ほどほどの時期にほどほどの物を食べることが望ましいと考えられます。
もちろん、親がアレルギーを持っているなどリスク因子がすでにある場合は、医師の判断を仰ぎましょう。
いくらを食べるときに気をつけること
いくらはその形状から、誤って飲み込んでしまわないよう配慮します。
また子供に何か初めての食材を食べさせるなら、平日の日中に少量ずつがおすすめです。
万が一体調が変化しても、医療機関を受診しやすいためです。
いくらは塩漬け・醤油漬けであることが多いため、塩分の兼ね合いから食べ過ぎには注意しましょう。
参考資料
『授乳・離乳の支援ガイド』(厚生労働省)2018年5月25日検索
『フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、水産物を食べることについて勧告及び提言を発表』(食品安全委員会)2018年4月30日検索
『1歳半児の咀嚼力と養育者の児への食事提供の実態』(厚生労働統計協会)2018年5月6日検索
『歯・口の健康づくりの理論と基礎知識』(文部科学省)2018年8月7日検索
『歯の健康』(厚生労働省)2018年1月6日検索
『幼児の咀嚼機能発達支援を通した口腔機能発達をめざす 食育プログラムの効果』(日本食育学会)2018年10月25日検索
『食物アレルギー』(厚生労働省)2018年5月25日検索
『食物アレルギー診察ガイドライン2016 第4章 予知と予防』(日本小児アレルギー学会)2018年5月25日検索
『離乳期早期の鶏卵摂取は鶏卵アレルギー発症を予防することを発見』(国立成育医療研究センター)2018年5月25日検索
『食物アレルギーの発症要因と耐性化』(日本内科学会雑誌第102巻第3号)2018年12月1日検索
『Ⅱ 栄養食事指導』(食物アレルギー研究会)2018年12月1日検索
『よくわかる 食物アレルギーの 基礎知識』(環境再生保全機構)2018年12月1日検索