子供に小麦はいつから?
子供に小麦はいつくらいからあげていいのでしょう?
パンや麺など多くの食品に使われている小麦。
一方でアレルギーが卵や乳製品と同様に心配になる食材ですよね。
子供にアレルギーはすでに発症している場合、
あるいはアレルギーの発症の可能性が高い、いわゆるリスクが高いお子さんの場合は医師の指示に従うのが原則です。
上記を踏まえた上で、
例えば親も子供も今までアレルギーはなくて、けれどやっぱり初めて小麦をあげるときはなにかと心配。
目安の時期が知りたい。そういった思いがあるかもしれません。
そんな場合、
小麦(パンや麺)は生後9~11カ月頃にあげてみるのがひとつの目安です。
以下、これらの根拠を。
小麦をあげる時期の理由
食べる時期は遅い方がいいのか?
離乳食や食育において、食物アレルギーは親御さんの関心事ですよね。
できればアレルギーの発症は回避したい。
そう思ったときに、「アレルギーの心配のある食べ物を食べるのを遅れさせる」というのは一般的な考えですね。
ではそもそも、
食べる時期を遅らせればアレルギーの発症リスクは下がるのでしょうか?
日本小児アレルギー学会をはじめ各種機関は
食べる時期を遅らせてもアレルギーの発症を予防できるわけではないと結論づけられています。
むしろ、ピーナッツなど一部の食材では他の食材同様に幼いうちから食べさせることでむしろアレルギーの発症リスクを軽減できるという報告もあるくらいです。
結局のところアレルギーのリスクのある食べ物を、アレルギーが発症しないように食べるための時期というのはまだまだ研究段階ではっきりとしないわけです。
子供の食育は早ければいい遅らせればいいということではなく、適した時期に適した物を食べることが必要なわけです。
小麦をあげる時期
以上のように、食物アレルギーはまだまだ解明されていないことが多く、小麦の摂取のベストな時期というのもまだはっきりとはしません。
とはいうものの、何か目安は欲しいですね。
厚生労働省の調査によると、
生後7~8カ月時点で子供にパンを与えたことがある家庭は約72%。
そして
生後8~11カ月頃になると約91%の家庭が子供にパンを与えたことがあるそうです。
つまり、本人にアレルギーがなければ生後9~11カ月頃には大多数が小麦を摂取した経験があるようですね。
子供の小麦を与える際の具体的なこと
生後9~11カ月というのは離乳食の時期に相当する時期です。
当然この時期は食事は離乳食であり、調理方法は何かと配慮が必要です。
例えば食パンであれば固いみみの部分は避ける。
粉ミルクなどを使ってパン粥にしてもいいでしょう。
また、これは小麦に限らずですが
子供に初めての食材を食べさせるときは平日の日中がいいでしょう。
これはなぜかと言うと、
万が一アレルギー症状が出たときに、すぐに病院に行けるからです。
まとめ
子供に小麦はいつくらいからあげていいのでしょう?
子供にアレルギーはすでに発症している場合、
あるいはアレルギーの発症の可能性が高い、いわゆるリスクが高いお子さんの場合は医師の指示に従うのが原則です。
上記を踏まえた上で、特にアレルギーのリスクがないなら
小麦(パンや麺)は生後9~11カ月頃にあげてみるのがひとつの目安です。
日本小児アレルギー学会をはじめ各種機関は
食べる時期を遅らせてもアレルギーの発症を予防できるわけではないと結論づけられています。
子供の食育は早ければいい遅らせればいいということではなく、適した時期に適した物を食べることが必要なわけです。
厚生労働省の調査によると、
生後8~11カ月頃になると約91%の家庭が子供にパンを与えたことがあるそうです。
その他の記事
参考資料
『授乳・離乳の支援ガイド』(厚生労働省)2018年5月25日検索
『食物アレルギー』(厚生労働省)2018年5月25日検索
『食物アレルギー診察ガイドライン2016 第4章 予知と予防』(日本小児アレルギー学会)2018年5月25日検索
『離乳期早期の鶏卵摂取は鶏卵アレルギー発症を予防することを発見』(国立成育医療研究センター)2018年5月25日検索
『食物アレルギーの発症要因と耐性化』(日本内科学会雑誌第102巻第3号)2018年12月1日検索
『Ⅱ 栄養食事指導』(食物アレルギー研究会)2018年12月1日検索
『よくわかる 食物アレルギーの 基礎知識』(環境再生保全機構)2018年12月1日検索