赤ちゃん・幼児に生ものは何歳くらいから食べさせていいものなのでしょう?
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生魚は何歳から?
生魚は食中毒などが心配ですよね。
特に小さいお子さんならなおさらです。
生魚って、何歳くらいから食べさせていいのでしょう?
もちろんアレルギーの状況など個人差はありますが、
生魚は早くて3歳以降の摂取が望ましいです。
さらに慎重に行うのであれば、7~8歳以降という判断になります。
以下、その根拠を見ていきましょう。
「生魚は何歳から?」の理由
離乳食は何歳まで?
人は生まれてから最初の栄養摂取は授乳、つまりミルクですね。
そして離乳食により初めて食物での栄養を摂っていくわけです。
離乳食の進め方として信頼性の高いものの1つに厚生省の離乳食のガイドラインがあります。
これによると、
離乳食として推奨されるメニューに生魚はありません。
また、離乳食の時期は一般に生後5~6カ月から1歳半頃までです。
離乳食の時期は多少個人差があるでしょうから、そのあたりを配慮しても少なくとも2歳くらいまでは生魚の摂取は避けた方がよさそうですね。
国が推奨しているのは何歳から?
上記のように、まず2歳くらいまでは生魚の摂取は避けた方がいい。
これがギリギリのライン。
もう少し詳しく見ていきましょう。
食事を安全に摂るための調査を行っている政府機関である食品安全委員会があります。
食品安全委員会のホームページにフランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)の資料がとりあげられています。
上記の資料によると、
種類にもよりますがおおむね生魚は3歳未満のお子さんの摂取は避けるように促しています。
具体的にはマグロ、アンコウ、スズキ、エイなどの肉食天然魚は妊婦さんや3歳未満のお子さんの摂取は避けることを推奨しています。
食免疫系の成長は何歳?
では、もう少し踏み込んで考えてみましょう。
生魚を幼い子供が食べる上で何かと心配なのがお腹をこわしたりアレルギーを起こすなどの面ですね。
人間の体は何歳くらいで成人と同じになるのでしょうか?
環境省の調査によると、胃の消化吸収機能自体は生後数カ月で成人レベルに達するそうです。
さらに小腸の長さが成人レベルになるのが4歳頃。
また、アレルギーなどに関わる免疫系は7~8歳あるいはそれより遅い時期に成人と同等になります。
以上のことから、生魚などデリケートな食材は3歳以降なら食べれないこともないですが8歳以降だとより安心そうですね。
年齢別の具体例
以上を踏まえ、年齢別に具体的に見ていきます。
生後6カ月未満
生後6カ月未満は一般に離乳食がまだ始まっていない時期。
この時期は火を通す通さないに関わらずまだ魚は食べさせない時期です。
生後6カ月以降
離乳食が開始した時期ですね。
お米や野菜の離乳食などが完了しているなら、火を通した白身魚を少しずつならあげてもいい時期です。
生後8カ月以降
火を通した魚を段階的にあげてもいい時期。
段階的とは、
白身魚 → 赤身の魚 → 青魚
という段階です。
1歳半、あるいは2歳以降
離乳食が一通り完了した時期ですね。
しかしながら生魚はまだ避けた方が無難です。
特にマグロ、アンコウ、スズキ、エイ、メカジキ、マカジキ、シキ、サメ、ヤツメウナギなどなど。
生魚だけでなく、加熱不十分のものや燻製も含みます。
3歳以降
生魚に段階的に挑戦してもいい時期です。
しかしながらお子さんの状況をみて、自己責任の下、あくまで慎重に。
8歳以降
ずいぶんと食べる物のレパートリーも増えているでしょう。
生魚も通常は食べていい時期です。
個々のアレルギーの状況や体質などには配慮しましょう。
まとめ
以上のように、生魚の摂取は3歳未満は避けた方がいいです。
さらに8歳以降の摂取なら比較的安心でしょう。
しかしながら、子供の状況は本当に千差万別。
アレルギーや消化器官の体質も人それぞれ。
各自の自己責任および判断の下であくまで本人の状況を見ながら慎重に行っていきましょう。
その他の記事
参考資料
『フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、水産物を食べることについて勧告及び提言を発表』(食品安全委員会)2018年4月30日検索
『小児の脆弱性の要因』(環境省)2018年4月30日検索