イヤイヤ期とは?
イヤイヤ期とは、幼児期に見られる拒否・抵抗・反抗的な行動が多い時期のことです。
心理学的には第一反抗期と呼ばれ、子供の発達過程においてある程度は自然に見られる行為の1つです。
解説
イヤイヤ期の時期
個人差はあるものの、一般的にはイヤイヤ期は1~2歳頃に見られます。
内訳としては、1歳頃にまず身体的な拒否が見られます。
物をポイっと投げたり、その場から逃げたり、着せようとした洋服に抵抗したりといった態度で示す類の反抗です。
そして2歳頃には言語的な拒否が見られます。
「イヤ」など言葉を伴った反抗です。
このようにイヤイヤ期は身体的・言語的な反抗があります。
そしてこれも個人差はありますが、イヤイヤ期は3歳頃から徐々に落ち着いていきます。
イヤイヤ期と親のストレス
子育てにおいて母親のうつ症状の出現は子供が1~2歳頃が最も多く、この時期は子供のイヤイヤ期と重なります。
なんでも拒否されるイヤイヤ期は、やはり親のストレスが非常に溜まる時期であると言えます。
一方で、イヤイヤ期を通して子供の成長を感じ喜びを感じるという親も一定数存在します。
0歳頃は言葉や自己主張が少なかった我が子が、自分の身体や言葉で表現をしてくれるという変化がわかるからのようです。
このため、イヤイヤ期に子供の成長や喜びを感じるのは、0歳頃から子供と長く一緒に過ごしている専業主婦世帯が比較的多いようです。
もちろん、専業主婦世帯であってもイヤイヤ期にストレスを感じることはあります。
イヤイヤ期は育児におけるストレスと、人によっては子供の成長の喜びという相反する2つの感情を親に与えることがあります。
イヤイヤ期の子供の発達
1~2歳頃というのは、子供の言葉が急激に増える時期でもあります。
具体的には子供は1歳頃から単語を話し始め、1歳半ばには語彙数が増えていきます。
そして2歳頃には「まんま たべる」などといった2語文が出てきます。
これに伴い知的好奇心や自己主張が増加していきます。
そして今度は3歳頃になると徐々に他者との相互性も芽生えてきます。
状況や他者の心情を予測する力が徐々についてきます。
このような経過の中で、子供は少しずつ反抗ではなく他者に歩み寄った行動を身に着けていきます。
イヤイヤ期はこのように表現力の向上と相互性の向上の途中段階で見られます。
イヤイヤ期への対応方法
以上が子供の発達過程におけるイヤイヤ期の概要であり、以下でその対応方法について考えていきます。
参考資料
『1・2歳児の反抗・自己主張における養育者の対応と意識』( 一般社団法人 日本保育学会)2021年8月31日検索