会話術です。
よく「話し手」「聞き手」という役割から人とのコミュニケーションを考える方法があります。
一般には「上手い話し手」であるより「良い聞き手」であることがコミュニケーションを上手くとる秘訣であると言われます。
実際その通りで、誰しも多かれ少なかれ「人に話を聞いてほしい」ものだからです。
コミュニケーションが上手くいっている目安の一つに、
「相手があなたともっとコミュニケーションを取りたいと思っているか」というのがあります。
つまりコミュニケーションの満足度が高いかということです。
相手のコミュニケーションの満足度を上げるにはどうしたらいいでしょう?
例えば2つの方法があります。
・相手が聞きたい話を、あなたがしてくれてうれしい
・相手が話したいことを話し、それをあなたが聞いてくれてうれしい
このうち、あなたが相手を満足させる話をすることはレベルが高いです。
私達はプロの話術をもっているわけではないからです。
素人がコミュニケーションをうまくしようと思ったら、
「相手が話したいことを話し、それをあなたが聞いてくれてうれしい」という状況を作ることが最短ルートです。
コミュニケーションがうまくいきやすい「良い聞き手」ですが、弱点があります。
当然ですが、
相手が話してくれないと「聞き手」は成立しないということです。
相手が話してくれないとは、
・もともと話す気がない(興味がない)
・何を話していいかわからない(話すことがない)
という状況が考えられます。
「もともと話す気がない」はしょうがないとして、
「何を話していいかわからない」という状況はあなたの工夫次第で改善の余地があります。
いかに相手が話しやすい雰囲気を作るかが大事なのです。
話しやすい雰囲気を作るにはどうしたらいいでしょう?
話しやすい雰囲気には、
1.なんでも話せる空気
2.共有する情報が多い
この2つが有効です。
なんでも話せる空気は大切です。
「これを言ったら怒るんじゃないだろうか」
「こんなこと言ったら嫌われるかもしれない」
「どうせ否定されるだろうな」
こんなふうに思われたら相手はあなたに話しにくくなります。
話を聞くときに過剰な否定やアドバイスなんていりません。
ただ肯定して聞いてあげればいいのです。
しかし無感情に聞いてはいけません。
壁に向かって話したって人はすっきりしません。
なんでも話せるとは、なんでも共感してくれるということです。
あなたと相手で感情を共有するのです。
話しやすい雰囲気のためには、話題が豊富にこしたことはありません。
共通する話題が多ければ、そのぶん話のネタになります。
共通の情報を増やすには、
まずは相手に興味を持って相手の人となりを教えてもらうことから始まります。
出身地や趣味、好きな食べ物や好きなスポーツ。
当たり障りのないことで構いません。ベタなことでもかまいません。
大切なのはちゃんと相手に興味を持つこと。
相手を尊重する姿勢は不思議と相手に伝わるものです。
知り合ってから時間が経つにつれ、共有する情報というのは増えていきます。
初対面では相手を知るところから始まりますが、
時間が経つと今度はお互いが共有した情報を活用していきましょう。
お互いが知っている人や話題。
一緒にやった仕事やレジャー。
あなたと初対面の人とでもできる会話から、
あなたと相手だからこそできる会話へとシフトしていくのです。